俳優の草なぎ剛が24日のNHK「あさイチ」にゲスト出演。3月まで放送されていた連続テレビ小説「ブギウギ」にまつわるエピソードを明かした。

 昭和の歌手・笠置シヅ子をモデルにした福来スズ子(趣里)がヒロインだった「ブギウギ」。草なぎは笠置との名コンビで知られる国民栄誉賞作曲家・服部良一がモチーフの羽鳥を演じた。

 草なぎは印象に残っている場面として、物語終盤にスズ子から歌手引退を告げられた際のやり取りを挙げた。突然の宣言に羽鳥は無言でスズ子を見つめる。実は思わずセリフが出なくなり、沈黙による「間」がそのまま放送されたという。

 同席していた妻(市川実和子)は不安のまなざしを寄せる。ようやく羽鳥は「僕はね、もしかしたら福来君は今までとは違った気持ち…」と語りだした。

「今見てもちょっとジーンとしてしまうんですけど」としみじみ振り返った草なぎは「このシーン、タモリさんに褒められました。この間、『ブラタモリ』の打ち上げがありまして、その時にご覧になっていただいたみたいで、あそこを『今のところ』(が良かった)」と続けた。タモリに褒められたのは約9年ぶりだという。

「あの間が良かったよって言うんですけど、あれ僕、セリフ、自分なのかどうか忘れちゃってるんです。『僕は』って言うヤツ、これ俺の番なの?と思って…。(間が)長いじゃないですか、でもそのまま使って、タモリさんが『その間が良かった』って。だから良かったんですよ、結果的に、忘れて。たぶん自分の番ってわかってたら、早く言ってたと思う。でも何かああいう深刻な話をする時って、相手のこともうかがって『いつ話だそうか』みたいな空気がリアルじゃないですか。忘れて良かったですよ」

 博多大吉が「趣里さんの演技で思わずちょっと忘れてしまった…」と問うと、草なぎは「あんまり台本読んでないんで」と苦笑。大吉は「これは我々、どうやって受け止めて…」。あまり他人のセリフは読まないという草なぎ。それを言うと「不真面目」だと思われるので普段は言わないようにしているが「ついこういう感じだと、生放送だと言っちゃうんですけど」とフォローした。

 共演者のセリフを読まないのは、「分かりきっているとつまんない感じになっちゃって」ということから経験を積むにつれて編み出した〝草なぎメソッド〟だという。

 劇中の市川の不安げな視線もリアルだったようだ。