俳優の綾野剛らへの暴力行為等処罰法違反(常習的脅迫)や名誉毀損などの罪に問われている元参院議員のガーシー(東谷義和)被告の論告求刑公判で8日、検察側は懲役4年を求刑した。弁護側は執行猶予付き判決を求めて結審した。同被告の弟分だった綾野が立ちはだかり、実刑を求める非情の法廷となった。

 昨年9月からの公判で、同被告は「間違いありません」と起訴内容を全面的に認め、唯一、常習性だけは否認した。「常習的脅迫が懲役5年以下で一番重い。これをなんとか認めさせず、あとは被害者側への謝罪と示談成立で、執行猶予付きを狙う戦略」(法曹関係者)だった。

東京地裁を出るガーシー被告
東京地裁を出るガーシー被告

 しかし、被害者側との歩み寄りは全くついていなかった。この日の法廷で綾野の意見陳述書が披露。「ガーシーの暴露で屈辱的な思いを受けた。許さない。俳優として築き上げてきたものが崩れた。数年分の契約が白紙になった。厳重な処分を求める」と、同被告へのいまだ消えぬ恨み骨髄の訴えが書かれた紙を検察官が数分にわたって読み上げ、法廷も凍り付いた。

 もともと被害者らは民事の損害賠償請求ではなく、刑事告訴で法廷の場に引きずり出したように処罰感情はすさまじい。綾野は最終意見陳述で、自身が直接法廷に出てくる考えもあったようだ。

 判決はどうなるのか。同被告の上司だったNHKから国民を守る党の立花孝志党首は「懲役3年以下でないと執行猶予はつかない。懲役4年求刑は執行猶予をつけないという検察側のサインで、厳しい結果になるのでは。二審、三審まで争うことになってくる」と最高裁までもつれる長期戦になると予想した。

 前出の法曹関係者は「前回の公判(昨年12月)で裁判所側はいまだ被害者への誹謗中傷が続いているとして、同被告に支援者らに自重を求める動画の出演に許可を出したのは異例だった。示談はできていなくとも反省や誠意は伝わっていて、情状酌量が認められるし、実刑まで重くしたくない雰囲気がある。懲役3年、執行猶予5年が妥当なところでは」と、執行猶予付きに落ち着くのではないかとみている。判決は来月14日に言い渡される。