嵐の相葉雅紀(40)が主演で、脚本家の橋田壽賀子さん(享年95)を追悼するTBS系特別ドラマ「ひとりぼっち―人と人をつなぐ愛の物語―」(4月9日午後9時)の追加キャストが8日、発表された。えなりかずきらの名前が並ぶ中、そこに泉ピン子(75)の名前はなかった。TBSと大御所女優は〝冷戦状態〟に突入した――。
相葉の主演以外では、女優の上戸彩らの出演がすでに公表されていた。この日、新たにえなり、角野卓造、中田喜子、野村真美、藤田朋子らの出演を発表。1990年に始まった大ヒットドラマシリーズ「渡る世間は鬼ばかり」(TBS系)の常連がズラリと並んだ。
それもそのはずで、「ひとりぼっち」のプロデューサーは石井ふく子氏だ。「渡鬼」は橋田さんが脚本、石井氏がプロデューサーのコンビで、2人は親友だった。
一方で気になることもある。「ひとりぼっち」のキャストに、「渡鬼」ファミリーの〝顔〟だったはずのピン子の名前がないのだ。
ピン子は橋田さんを「ママ」と呼んで慕ったが、「渡鬼」の撮影では共演者に厳しく当たり、えなりは音を上げたとされる。また、橋田さんが2021年4月に死去後、ピン子は海に散骨すると話し、橋田さんサイドや橋田さんが生前設立した「橋田文化財団」側がこれに眉をひそめたといわれた。
とはいえ橋田さんの〝三回忌ドラマ〟である「ひとりぼっち」に出演しないというのは、穏やかではない。これはTBSはピン子ではなく、橋田さんサイドや石井氏への支持を表明したということだ。TBS関係者の話。
「局(TBS)は財団、石井さんと一心同体のようなものです。財団の要職には局の歴代社長が就き、石井さんも局のOBですから」
財団の理事長、理事、評議員長にはTBSの歴代社長が就き、評議員は現TBS社長の佐々木卓氏が務めている。石井氏も1974年に同局を退社後、「渡鬼」をヒットさせるなどTBSの功労者といっていい。
「局は近年、基本的にドラマやバラエティー、情報番組でピン子さんにオファーしていません」(前出関係者)
ピン子は昨年、NHKドラマ「プリズム」、テレビ朝日系「徹子の部屋」、フジテレビ系「ボクらの時代」、日本テレビ系「いきざま大図鑑」などに出演したが、TBSとは縁遠くなっている。
渡鬼ファミリーで〝ひとりぼっち〟になってしまったか…。