落語家・桂文枝(79)が15日、大阪市の天満天神繁昌亭で行われた「第6回上方落語台本大賞」受賞作品発表会見に登場した。

 次代に語り継ぎ、将来の古典となりうる作品の発掘を目的とした同賞。受賞作は5月22日、同所で行われる受賞作品発表落語会で披露されることになっている。

 選考委員長を務めた文枝は、応募作品について「落語への思いが深くなってきたというか、落語と漫才とはまた違うという深さを感じる。人情だったり、愛情だったり、友情だったりという、情の部分を非常に大事にされる方が多くなったと感じる」と語った。

 自身も数多くの創作落語を作ってきた。2020年に目標にしてきた300作に到達したが、コロナ禍に見舞われ、21年には最愛の母と妻を相次いで亡くす不幸もあった。

「この3年間、いろんなことがあったので、作る本数は以前に比べて少なくなりましたが、意外と落語会が多かった。『新婚さんいらっしゃい!』のレギュラーがなくなったり、(三遊亭)円楽師匠がお亡くなりになって代わりを務めたりと落語会が増えて、ネタのやりくりは大変でした。自分の身の回りの人が亡くなったり、コロナもあったりで、人が亡くなる噺を避けたのもあった」

 それでも、創作落語の本数は現在、310作を超え、コロナ禍で中断していた大阪24区の創作落語制作も再開する。文枝は「またやっていきたい」と意欲をみなぎらせた。