毎日放送(MBS)の虫明洋一社長(60)が20日、オンラインで社長会見を開催し、安倍晋三元首相が銃撃され死亡した事件での〝誤報〟について謝罪した。

 同局は8日午後2時55分ごろ、インターネット上の記事で安倍氏の「死亡が確認された」との文言を掲載し配信。同3時20分ごろ、社内からの指摘を受け、「心肺停止」という表現に戻した。当時、安倍氏は救命措置が続けられており、死亡が確認されたのは同5時3分だった。

 虫明社長は「重大な事案について、誤った内容を配信したことは誠に遺憾であり、ご覧頂いた方々を混乱させるに至ったと深く反省しております。今後は、チェック体制を重層化し、再発防止に努めてまいります」と繰り返した上で、誤報が起きた経緯について「情けない話ですけれども、担当者の勘違いで、それを配信してしまったことに尽きる」と謝罪した。

 事件を起こした無職・山上徹也容疑者が世界平和統一家庭連合(旧統一教会)への恨みを抱いていたことで、旧統一教会が政界やメディアに巧みに食い込んでいた実態も報じられている。

 テレビ番組に旧統一教会寄りのコメンテーターが出演する事態も起こりうるが、虫明社長は「対策は考えていない。どの方がどんな宗教がっていう話を、我々がああだこうだ言う立場でもない」と話した。