木村一基九段(前王位=47)に藤井聡太2冠(18)が挑戦した王位戦七番勝負で両者が署名した「封じ手用紙」が14日正午、オークションサイト「ヤフオク!」に出品され大きな話題になっている。

 封じ手は2日制の対局で1日目の終了時に手番の棋士が次の指し手を紙に書いて、用紙を封筒に入れて立会人に預けておくもの。封筒に対局者2人の署名を入れ、立会人に預けておく。

 今回は木村九段の発案で第2局~第4局の封じ手用紙をオークションに出品し、7月の九州豪雨被害の義援金として寄付することになる。第2局~第4局の封じ手用紙が出品された。

 オークションは20日午後9時に締め切られる。14日午後3時現在、藤井2冠が王位獲得を決めた第4局の封じ手用紙に500万円を超える価格が付けられている。

 第4局は「8七同飛車成」と飛車を切り捨てる衝撃の指し手が話題となった。豊川孝弘七段の有名な将棋オヤジギャグ「同飛車大学」がツイッターのトレンド1位となるなど、歴史的封じ手だけにとてつもない値段で落札されそうだ。