“日本一まずいラーメン屋”として知られる「彦龍ラーメン」の店主“彦龍さん”こと原憲彦さんが今月1日に亡くなっていたことが分かった。老衰とみられる。68歳だった。彦龍さんの公認ツイッターなどのSNSを管理する男性が3日、原さんの自宅を訪問したときには亡くなっていたという。
1993年、バラエティー番組「ダウンタウンのごっつええ感じ」(フジテレビ系)で、浜田雅功(52)が「お湯にしょうゆを入れただけだろ?」と酷評し、彦龍ラーメンは「日本一まずいラーメン屋」として紹介された。しかし、原さんの奇抜な人柄とまずいラーメンを味わってみたさで人が殺到し、東京都内にあった店は一躍人気店になった。
その後も99年、バラエティー番組「神出鬼没!タケシムケン」(テレビ朝日系)で、ビートたけし(68)や志村けん(65)が来店し、たけしが「キムチをドブ川に入れたような味」と表現し、話題を呼んだ。しかし、人気は長くは続かなかった。次第に客足が遠のいていくと、2010年1月末に廃業した。
原さんが、この世界に飛び込んだのは17歳のときだった。そのころから自分の店を持つことが夢だったという。長年の修業で得た自信とバブルという時代に助けられて、42歳で彦龍ラーメンを開店させた。1日の売り上げが30万円を超える日もあったという。
廃業後、原さんは本紙にこう語ったことがある。
「俺はプロなんだよ。おいしいラーメンだけ作れるのがプロじゃない。まずいラーメンも作れて初めてプロなんだよ。『両方ちゃんと作れてプロなんだ』って、お客さんに言ってたときがありましたね。閉店を惜しむ声が多かったけど、お客さんたちにはハッキリ言ってたの。『実は、彦龍、もうすぐ潰れそうなんだよ』って。本当にいろいろあったけどさ、やっぱり潰れたらみっともねえ。陰口叩かれる。だから、潰れる前にやめるってことにしたのよね」
意外と知られていないのは、原さんが生涯独身を貫き通したことだ。遺族には、妹が1人いるようだが、店に飾ってあった有名人の色紙などは、生前から親交の深かった漫画家のピョコタン氏が形見として譲り受けたという。












