ボートレース宮島の「第7回住信SBIネット銀行賞」は3日、予選2日目を終了した。
ボートレース界の話題性という点では、この日一番のハイライトとなったのが6Rだ。坂口周(43=三重)のユーチューブ動画内で1月の平和島一般戦を最後にアウト屋からの卒業を宣言していた沢大介(48=三重)が「自分ではいつ以来か覚えていない」というスロー進入でレースを行ったからだ。
3号艇で出走したこの一戦は枠なり3対3でスタート。沢はコンマ10の好スタートから1Mではまくり差しを選択。1号艇・永田啓二(36=福岡)、2号艇・宮地博士(42=長崎)の間を華麗に割って、見事に1着でゴールに飛び込んだ。
レース後は開口一番、「3コースからなら“こうやって勝ちたい”というイメージ通りのターンができた」と破顔一笑。もっとも進入に関しては「やっぱり一番の不安だった。自分のいる位置とか、人に迷惑をかけないか、とかあったから…」とプレッシャーを認めた。
大外からの一撃狙いで特に穴党ファンを楽しませてきた「アウト屋」としてのプライドはあっただろう。しかし、2012年4月に持ちペラ制度が廃止されたことで、特殊なプロペラ調整で、差をつけることが難しくなってしまった。
直近3期の勝率は4・70、5・66、4・44。現在審査中の2021年後期勝率は大会開幕時点で3・88まで落ち込んでいた。
現実的に“クビ”(選手会退会勧告)が見えてきたことで「プライドとか、そんなことを言っていられなくなった」というのが今回の決断の背景にある。
「とりあえずスロー発進で1回勝てたのでひと段落。これで次はう少し落ち着いていけるかな。インコースなら、また緊張するかもしれないけど…」とおどけた。
「こうやって注目してもらえるのはありがたい。他のレーサーも気にかけてくれているのだから、チンタラしていられない。イン逃げとか、2コース差しとか、そういうのもできるというところを見せたい」と意気込む。
ちなみに、最後に1、2コースに入ったのは2004年3月の下関一般戦が最後(イン逃げで1着)。07年からは本格的にアウト一本で挑んできた男が“新生”沢大介として、その一歩を踏み出した。












