【旬のボートレーサー】吉田裕平 Fで出世遅れも“良血”開花

2019年05月29日 10時50分

吉田裕平

【今が旬〜このレーサーに乗れ〜】今こそ“買い”の若手選手をクローズアップする「今が“旬”~このレーサーに乗れ!~」――。24回目の今回、取り上げた吉田裕平(22=愛知)は両親ともに元ボートレーサーだった“サラブレッド”。特に父・徳夫さん(2017年引退)はGⅠウイナー&通算2000勝を達成した強豪。また、兄・凌太朗も“同期の桜”で、兄弟同時に新期A1に昇格。“良血”が開花しつつある、次世代のスター候補に迫った。

 レーサーになりたい気持ちは兄より強かった。高校時代も「選手になることしか考えていなかった。(池田)浩二さんに、どうやったら選手になれるのか聞いたりしていた」という。無論、父の代名詞だった豪快まくりも常に見ていたようだ。

 だが「あまりにも勝つので、簡単なのかと思っていたけど、初めて乗った時に“無理!”と思いました。いざ、自分がやってみるとギャップがすごくてブルーになった。でも、その分、やりがいもあります。昔とは違って、エンジン差が少ないので工夫しないと勝てない。細かいところをしっかりやらないと」と現実に直面しながらも、闘志を燃やしている。

 現時点での実績こそ兄の方が先行しているが、養成所卒業時は裕平の評価の方が高かった。デビュー後も先々を見据えたレースが多く、通常の新人が握って回るレースを心掛けるのに対し、あえて道中戦では内々を小回りするなど、ひと味違う面を見せていた。

 半面、兄に先行を許したようにFで出世が遅れた感もあったが「Fの経験は必要だったと思っています。F2になったからこそ、ペラをちゃんとやるようになった。Fを切ってなかったら、今、B級に落ちていたかも。結果的に今までの経験は良かった」と、むしろ前向きに捉え、休みも決して無駄にしなかった。

 特に初Vを決めた昨年末の蒲郡は現状での集大成ともいえる1節となった。低調機シリーズで各選手がパワー不足に苦しむ中で調整を巧みに合わせて出足、行き足を仕上げたことが大きかった。

 今後の目標は「まずは来期もA1キープ。記念戦線で活躍すれば道は開けると思っています。今までは練習、A1になってからが本番」と切り替えている。ファンとしては父が果たせなかったSG制覇も期待したいところ。何より22歳の若さでA1になったのは大きなアドバンテージ。その可能性は決して低くないはずだ。

☆よしだ・ゆうへい=1996年11月19日生まれ。愛知支部の117期生。2015年11月のとこなめでデビュー。同シリーズ5走目で初1着。初優勝は18年12月の蒲郡。師匠は古川誠之。19年とこなめフレッシュルーキー。愛知支部の同期は兄・凌太朗のほか、深見亜由美、出口舞有子、中村泰平、清水さくら、彦坂径冶。身長=166センチ、血液型=AB。