【東スポ音楽館)】歌手・森口博子(54)の新曲「Ubugoe」(作詞・松井五郎/作曲・doubleglass)はアニメ映画「機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島」(公開中)の主題歌だ。

 ――どんな作品ですか

 森口「1979年放送のファーストガンダムと呼ばれる『機動戦士ガンダム』。その第15話をブラッシュアップしたものが今回の映画で、その主題歌です。この作品で心に傷を負った少女カーラの母性に心が震えました。そのカーラの心情が描かれたこのバラードは、松井五郎さんの深くて刺さる歌詞、doubleglassさんの壮大なメロディー、冨田恵一さんの美しくて包み込まれるようなアレンジと、イントロから心をつかまれます!」

 ――曲をもらった時の印象は

 森口「とにかく大きなスケール感があって、一度聴いただけで琴線に触れました。と同時に、かなりの難曲だなと。歌手生活37年の中で一番かも! 自宅自主練の時、歌詞の『それぞれが見てる世界はそれぞれに正しい でも荒れた地平に訪れる 夜明けはひとつ』のところで涙があふれました。ガンダムならではの争いの核心を突いていて、胸に深く響きました。タイトルのUbugoe(産声)は、子供だけでなく、アムロやドアン、私たち大人も日々生まれ変わり、産声を上げているというメッセージにも、ハッとさせられます。確かな明日がないからこそ、今を精いっぱい生きなくてはと。地球はすべてのこの産声が守られてこそだと」

 ――29年ぶりにオリコン週間ランキングトップ10にランクイン

 森口「長年のファンの皆さんはもちろん、ガンダムや、私の歌声に触れてこなかった方々にも聴いていただき、心からうれしく思います。しかも、和田アキ子さん、美空ひばりさんに次いで女性アーティストのインターバル記録歴代3位と、驚きと感動で胸がいっぱいです」

 ――85年のデビュー曲「水の星へ愛をこめて」もテレビアニメ「機動戦士Zガンダム」の主題歌。ガンダムの主題歌を歌うことには

 森口「特別な思い入れがありますし、人生そのものです。4歳から描いていた、歌手になるという夢をかなえてくれた運命の作品です。中学生から本格的にオーディションを受けるも、落選続きだった私に手を差し伸べてくれたのがガンダム。アニソンでした。10代のデビュー曲から始まり、20代30代40代50代と各年代ごとに新しいテーマソングをそれぞれ担当させていただきました。世代や国境も超えてつながることができる歴史あるガンダムソングに携わらせていただき、誇らしく幸せです」