為末大氏がSNS上の誹謗中傷を分析「繰り返すのはせいぜい数十人」

2020年05月26日 14時14分

為末大氏

 スポーツコメンテーターの為末大氏(42)が25日、ツイッターで、SNSでの誹謗中傷問題について持論を述べた。

 為末氏は「だいぶ昔に私の友人に執拗な批判の書き込みがあり、一年以上続いていたので、ある時本人が意を決して対象を特定していった。しばらくして友人から連絡があり、ひどく落ち込んだ様子だったので話を聞くと、相手は月に一度は食事をしている人だった。情報が明らかになった時、来月の会食予定も入っていた」と身近な例を挙げた。そして、「このような出来事に出会うと、日常出会う全ての人の笑顔や善意が信じられなくなり、文字通り心を許すということができなくなる。今まで見えていた風景が変わり、もしかしてみんな本当は敵だったんじゃないかという気さえしてくる。仲間と思える人間がいなくなり、本当のことは誰にも話さなくなる」と被害者の苦しい胸中を説明した。

 為末氏は「どうやってサポートすればいいのか。無言の応援ではなく本人に伝えてあげることだ。繰り返せば伝わる可能性が高い。人間の心は健全になって、ようやく論理的思考が成り立つ。特に若くて社交に適応した人は、よく観察しないと元気に振る舞うことに適応しすぎていて危機状態を見抜けないことがある」と傷ついた人々へのケアについても言及。

 続けて「今傷ついている方に伝えたいのは、データを取るとせいぜい数十人、下手したら数人の人間がアカウントを切り替えたり、まとめサイトを使いながら誹謗中傷を繰り返しているということがほとんどだということだ。多くの人はそんなに暇がないし、他人に執着もしない」と分析。「若い方で、誹謗中傷に耐え適応し強くなった人を見て、たくましいと思うよりも、その人がそうならざるを得なかったこれまでの背景を思うと心が痛くなる。悪意は消せなくても私たちはもっと善意でそれを覆うべきだと思う」としている。