「2026 プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」が22日に行われ、川尻啓人投手(亜細亜大=22)が西武から単独1位指名を受けた。

 川尻は今年の東都大学秋季リーグで22年ぶりのノーヒットノーランを達成。1メートル89センチ、93キロの恵まれた体格から繰り出す直球は最速158キロを誇り、試合終盤でも150キロ台を安定して投げることのできるスタミナを備える。

「セールスポイントは、分かっていても打てないストレート」と胸を張る川尻は、「いずれは日本人最速の165キロを超えるようなボールを投げられたらなと思います」と大きな目標を掲げる。指名を受け、「西武ライオンズさんには日本を代表する投手が何人もいる。自分も負けない活躍ができればと思います」と飛躍を誓った。

 入学時は身長1メートル85、体重64キロほどだった。広島から1位指名を受けた同級生の山里宝も「細くてモヤシみたいな体形だった」と当時を振り返る。

「もともと量を食べるのが苦手だった。ウエートトレーニングはまだ楽しくできたんですけど、食べることは苦手だったので苦しかったです」。食事に苦労しながらも、寮のキッチンでパスタなどの夜食を自炊。工夫を重ねて体重は20キロ増え、身長も4センチ伸びた。プロで戦うための強靱な体をつくり上げた。

 努力家の一面と持ち前の器用さは、野球以外の分野でも光った。寮で隣室のチームメートがピアノを練習していると聞き、自身も電子ピアノを借りて独学で練習。4年次の春季リーグの隙間時間を利用し、約1か月でRADWIMPSの『スパークル』を両手でしっとりと弾きこなすまでに上達した。

 本人は「サビまでは弾けていないんですけど…」と謙遜するものの、努力を重ねる忍耐力と器用さは天性のもの。まだ未知の才を秘める右腕がプロの世界で、さらなる進化を遂げる姿に期待が膨らむ。