新日本プロレス12日両国大会でIWGP GLOBALヘビー級王者のゲイブ・キッド(29=AEW)に挑戦する海野翔太(29)が、亡き戦友にベルト奪回を誓った。無法行為を続けるゲイブを糾弾した海野は、王座返り咲き後はドリラ・モロニーとの防衛戦を熱望。40歳の若さで死去したPACことベンジャミン・サッタリーさんのためにも、GLOBAL王座の価値を取り戻すつもりだ。

 海野は9月神戸大会でモロニーを下し、初防衛に成功したゲイブに対し挑戦を表明。ベルトを放り投げるなど蛮行ざんまいの〝外敵王者〟からの至宝奪還を狙う。取材に対し「やっぱりベルトというものは特別なんですよ。あれを取るためにスクワットを何万回やって、受け身を何万発取って、それでも簡単には手が届かない。IWGPというブランドを汚されるようなやり方をされて、他に誰も出てこないことの方が不思議です」と怒りをあらわにし、7月後楽園大会でベルトを奪われた前王者としての責任を果たすことを誓った。

 ベルト奪回後には、モロニーとのV1戦を見据える。海野は6月の大阪城大会でゲイブ、モロニーとの3WAY王座戦を制して初戴冠を果たしたが、勝敗に絡まなかったモロニーとの決着の舞台もかねて望んでいた。

 また、神戸大会ではモロニーのカバーで3カウントが入ったかと思われたが、微妙な判定でロープブレイクとなったシーンもあった。海野は「リング上に立っている人たち(の感覚)がすべてだと思いますけど、僕も『モロニー勝ったな』って思っていたんですよ、あの時は。本人が一番悔しいと思いますし、彼のためにも、僕自身のケジメのためにも、もう一回タイトルマッチをやって、白黒つけた上でその先に進みたい」と闘志を燃やした。

6月の「Forbidden-Door」でPACさん(右)と対戦した海野翔太(©All Elite Wrestling)
6月の「Forbidden-Door」でPACさん(右)と対戦した海野翔太(©All Elite Wrestling)

 神戸大会の翌日には、6月にAEWとの合同興行「Forbidden Door」(カリフォルニア)でGLOBAL王座V1戦を戦ったサッタリーさんが死去したことが発表された。海野は「かなりショックを受けました」と振り返りつつ、王座返り咲きの誓いを新たに。

「彼との試合で僕もある意味で覚醒できたというか、風向きが変わったなという感覚もありますし。PACも『このベルトが一番すごいよ』と言ってくれたし、その思いはつないでいきたい。そのためには、あんなベルトの扱い方をする王者からは、今すぐに奪わないといけない。もう一度ベルトを取らないといけない理由ができました」と力強く言い切った。

「新日本が一番すごいんだ、GLOBALのベルトはすごいんだと証明してこそ、PACと戦えた意味があるのかなと。彼と戦えたことは財産なので、天国から見守ってほしいです」

 揺るがぬ決意を胸に、海野が両国でIWGPを取り戻す。