女優の中田喜子(69)と野村真美(59)が21日、「ぽかぽか」(フジテレビ系)に生出演し、TBS制作の人気ドラマ「渡る世間は鬼ばかり」の裏話を語った。

 渡鬼は、1990年にTBSが開局40周年を記念して企画され、第2シリーズの最終回は関西地区で41%の最高視聴率をはじきだした。原作を橋田壽賀子が手掛け、そのストーリーは、お食事処「おかくら」を経営する岡倉大吉・節子夫婦と5人の娘。3月生まれの長女・弥生、5月生まれの次女・五月、7月生まれの三女・文子、8月生まれの四女・葉子、9月生まれの五女・長子。それぞれの家族の暮らしを描く家庭ドラマ。2人はこのドラマで中田が文子、野村は葉子を演じた。

 中田は、ドラマ出演中は、長ゼリフに悩まされたと語った「普通のドラマは7ページ位で『今日は大台ね。ちょっと長いわね』って、うちは20ページですから。長ゼリフを覚えるためにお風呂から出ないで、お風呂で覚えようと思ったんですけど、台本が蒸気でふやけてしまった」と話した。

 セリフは長いだけでなく、覚えにくい言葉だとも振り返る。「橋田先生はどこから見ても分かるようにドラマを作っているので、同じセリフの繰り返しなんです」と明かし、それを聞いた野村は「知らない間に他のシーンに行ってるんです。(セリフが)似てるので、言葉尻が違うくらいだとそのまま同じようなシーン、終わったシーンのセリフを言ってたりするんです。不思議なんです」と言った。

 最後に「すごく長い人は覚悟を決めてくるでしょ、最後に1~2行の(セリフしかない)人がいるんですよ。その人がNG! 本当にドキドキしてしまって。待ち時間が大変」と、緊迫したドラマ収録の様子を語り、さらに「昔は『頭からもう一度やり直しします』って言うんですよ」と説明。

 野村は「葉子さんも私もあまりNG出さないんですよね」と言い、誰がNGを出すのかと聞かれた2人は声をそろえて「言えません」と答えた。