【ニュースシネマパラダイス】どうも! 有村昆です。国連経済社会局がインドの人口が4月末までに推計で14億2577万人に達し、中国を抜いて世界一になると発表しました。人口は国力に大きな影響を与えるだけに今後、インドは世界でさらに存在感を増すことになるでしょう。

 映画界でもインド作品の「RRR」(2022年)が異例の大ヒットとなっています。インド映画といえば長い上映時間と劇中のダンスなどガラパゴス的な映画文化を醸成してきました。以前にも「ムトゥ 踊るマハラジャ」(1995年)が大ヒットし、インド映画ブームが起きたことを覚えている方も多いのではないでしょうか。今回は一過性のブームではなく、インドの映画のどでかい波が来たなという印象です。

 劇中歌「Naatu Naatu」(ナートゥ・ナートゥ)は第95回アカデミー賞歌曲賞を受賞。世界中でロングランヒットとなり日本でもまだ公開中ですから、とんでもないオバケ作品なんですよ!

 監督は世界でカルト的人気を誇った「バーフバリ」シリーズでもおなじみのS・S・ラージャマウリ監督です。舞台は1920年代のイギリス植民地時代のインド。英国軍にさらわれた幼い少女を救うため立ち上がったビーム(N・T・ラーマ・ラオJr.)は大義のために英国政府の警察となったラーマ(ラーム・チャラン)と互いの素性を知らぬまま親友になります。だけど、ある事件をきっかけにそれぞれの宿命に切り裂かれ、友情か使命か究極の選択を迫られるというストーリーになっています。

 本作もインド映画の文化を踏襲してるんですが、なぜここまでの大ヒットとなったのでしょうか。見どころはズバリ全部(笑い)。上映時間3時間の超大作なんですが、長さを感じさせないストーリー展開でダレるシーンが一つもない。バトル、コメディー、ラブロマンスのすべての要素がごった煮で10分に1回見どころが来る。

 製作費はインド映画史上最高の7200万ドル(約97億円)とこちらもケタ違い。ダンスシーンでもエキストラの数がハンパなくて全てにおいてスケールがデカい。資金力による豪華さ、出演者の数と熱気。まさに今のインドのパワーを感じることができます。

 同じく人口大国の中国は検閲が入り道徳的メッセージが織り込まれるのでどうしても教科書的になっちゃう。一方のインドはハリウッドで確立された方程式にも当てはまらない面白さがある。なんといっても14億人という圧倒的な人口は脅威。ここからどんな才能が現れるのか、今後もインド映画は注目です!