【今週の秘蔵フォト】1960年代から名女優・吉永小百合と並んで高貴な存在とされた“別格”の名女優が栗原小巻である。
63年に東京バレエ学校を卒業後に女優となり、67年「三姉妹」で脚光を浴びて日本映画製作者協会新人賞を受賞。映画と並行して舞台を中心に活躍した。73年「オセロ」、74年「アンナ・カレーニナ」、78年にはその後に定番となった「マイ・フェア・レディ」「NINAGAWAマクベス」などで高評価を得て、日本のみならず欧州公演でも名女優の座を確立した。
78年は特にフル回転を見せ、「マイ・フェア~」に加えてNHK大河ドラマ「黄金の日日」に出演、映画「子育てごっこ」の撮影と、超売れっ子の1年を過ごした。78年11月25日には「子育てごっこ」の公開(79年1月)を控えた栗原のインタビューが掲載されている。「マイ・フェア~」でおなじみのつば広帽子姿が何とも美しい。
76年に直木賞を受賞した三好京三の作品を映画化したもので、岩手県の山奥の分校に舞い込んだ風変わりな子供を懸命に育てる先生夫婦(夫役は加藤剛)の物語だった。
「放浪作家が置いていった子供で、普通の子供と違ってわがまま奔放で言葉もめちゃくちゃ。どう育てていくかで夫と妻は別の事を思ったり、ふつうの夫婦のままでいたら分からなかったはずのお互いの違いが出てきたり。そんな意味ですごく面白かった」と栗原は語っている。
当時33歳とまさに女盛りの真っ最中。「結婚しなくても“子育て”熱望」との見出しが立っている。栗原は生涯独身を貫いているが「実際の生活でそういう(子育て)ふうになったらどうかしらね。女優として演じてみたらおもしろいかなと思って出演したんですわ。フフフッ」と高貴な笑顔を見せた。
さらに結婚に話題が及ぶや「ぜんぜん結婚する気はありません。そういう人もいませんし、もう10年も前から、いつも聞かれているわね。もう皆さんいいかげんに諦めたんじゃないかと思っていましたけど。フフフッ」とこれまた優雅に記者の質問をスルリとかわした。
栗原はこの後もドラマや映画の大作に出演を続け、海外での高評価も変わることなく、日本を代表する名女優として現在に至っている。












