“白目漫才”で一世を風靡したお笑いコンビ「ピスタチオ」を今年5月に解散したお笑い芸人・伊地知大樹(37)が、舞台「夜鳥 翔べ~夜を生きる~歌舞伎町ホスト手塚マキ物語」(17~27日、東京・新宿シアターモリエール)に出演する。超売れっ子だったコンビを解散してピン芸人、役者として再出発した伊地知は「この先、ずっと芸人を続けたいので、いつまでも白目むいてるわけにはいかない」と宣言した――。

 伊地知が演じるのは、実在する“伝説のホスト”頼朝役。自身もかつて“歌舞伎町№1ホスト”だった経歴があるが、「頼朝さんとはレベルが違います」という。

「№1ホストって、店舗の数だけいるんです。いまの歌舞伎町には200店舗くらいあって、№1ホストが200人いるとすると、僕は真ん中の100番目くらい。頼朝さんはトップ中のトップでしたから。稼ぎが全く違います」

 ホストと芸人は、ある意味で似ているという。

「NSCで僕の同期は800人くらいいるけど、芸人の仕事だけでメシを食えてるのはホントに3~4人。一応僕もそこにはいるけど、はるか上には『ダウンタウン』さんとかいますからね」

インタビューに答える伊地知大樹
インタビューに答える伊地知大樹

 伊地知が組んでいたピスタチオが“白目漫才”でブレークしたのは、2015年のこと。

「芸歴で言うと7年目。意外と早かった感じもするけど、一緒にブレークした『8・6秒バズーカー』は2年目、『クマムシ』も4~5年目。僕ら芸歴が一番上だったんで全然早い気がしませんでした」

 ブレークした直後は忙しい日々を送った。

「1年間で休みが1日とか2日だけ。1日の仕事は4~5本が当たり前みたいな感じで。でもホントに忙しかったのは1年くらいで、あと2~3年は余韻でチョコチョコ仕事がありましたけどね」

 こうして17年ごろまではコンビで仕事があったが、その後は徐々に減っていった。

「それで去年、もう一回コンビで頑張ろうとしたんですけど、『もっと売れたい』という僕に対して、相方は『楽しくやっていこう』というタイプ。方向性に違いが出て、相方から『解散したい』と言われました」

 ちなみに今のマネジャーは、売れっ子だったころを知らないという。

「こないだマネジャーが代わったんですけど、1日2本仕事が入った時、『明日忙しいですけど』って言われて。『いや、待ってくれよ』と思いました(笑い)」

 コンビを解散した直後に舞い込んできたのが、この舞台の仕事だ。

「今は役者と芸人、両方やりたいです。解散する前は、僕が舞台の仕事とか入ると、相方が1か月くらい何もできなくなるのでお断りしてましたけど今はできるので。ただ相方も、芸人はやってないけど俳優として活動している。それこそ、この舞台の真裏で別の舞台に出るらしい。だからライバルなんです! 皆さん、こっちに来てくださいね」と笑った。

 今は“一発屋”と言われることへの抵抗もなくなったというが、「一発屋って10年くらいたつと、また仕事が増え出すんです。だから僕らも『解散しなかったら、もうすぐ仕事が増えたのに』とか言われました。でも僕はこの先、10年、20年と芸人を続けたいので、いつまでも白目むいてるわけにはいかない。新しい自分でチャレンジしたい」と力を込めて宣言した。

 ☆いじち・ひろき 1985年2月5日生まれ。神奈川県出身。東京・新宿歌舞伎町でホストとして働き、№1になった経歴を持つ。2007年に東京NSCに13期生として入学。10年に同期の小澤慎一郎とお笑いコンビ「ピスタチオ」を結成。白目をむきながらしゃべる独特の“白目漫才”でブレークした。今年5月31日にコンビを解散し、現在はピン芸人として活動している。