10月下旬はミッドナイト競輪が大充実だ。松戸競輪場で「ガールズWトーナメント」(ガールズ4個レース=2R制シリーズ×2個。男子5個Rとの全9R)が25~27日に、向日町競輪場ではS級戦(A級4個との全9R)が28~30日に行われる。注目のシリーズを前に、ガールズ2期生として奮闘を続ける松戸ミッドナイト競輪に出場する田中まい(32=千葉)に話を聞いた。
2016年のリオデジャネイロパラリンピックでパイロットとして銀メダルを獲得、ガールズケイリンの単発競走にも何度か出場するなど、様々な分野で実績を残している田中まいも、2期生(104期)としてプロデビューしてからまもなく9年半が経つ。「気づいたらそんなに経っていたんですね…」と感慨深げに口を開いた。
父(進さん・36期=引退)が競輪選手だったこともあり、高校から自転車競技を始めた。しかし当時はガールズケイリンはなく、女子=競輪選手という職業には就けない時代。
「男子は競輪選手になるために(自転車部に)入る人がほとんどでした。でも私には競輪選手になるという選択肢がなくて…。男子からも『競輪選手になれないのになんで自転車部に入ったの?』って言われたこともあります。その時は私も〝男に生まれたかった〟って思っていました」
しかし田中が日体大1年の時にガールズケイリン復活の話が持ち上がり、競輪選手になるという道が開けた。
「大学時代はエキシビションに参加したりしました。大学4年生の時に2期生の試験を受けて、プロになれました」
そんな経験を経てガールズケイリン選手になった田中は、この職業に誰よりも強い誇りを持って、戦い続けている。
ここ2、3年はマーク戦も多用するなど、自在な立ち回りを見せることが多かったが、近況はデビュー直後のような果敢な仕掛けが目を引く。
「周りのレベルも上がっているし、少し前までは〝常に現状維持〟って気持ちだったんです(苦笑)。でも(マーク戦で)大敗しないように、って走っていたらだんだんと成績が落ちてきて…。奥井(迪)さん、(尾崎)睦さん、加瀬(加奈子)さん、(佐藤)亜貴子さんとか、年上が自力で強いレースをしているのを見て、年下の私はまだ弱気になれないなって思ったんです。自分で仕掛けた結果なら大きい着でも納得いくし、最近は自分から(仕掛けて)行くように意識しています。そしたら成績も良くなってきた気がします」
自力で活躍する年上選手たちの走りが、再び田中を〝自力選手〟に戻したのだ。日ごろ練習で汗を流す地元バンクは先行有利の短走路。積極策でレースを支配して粘り込みを図る。
☆たなか・まい 1989年12月25日生まれ、千葉県出身。162センチ、63キロ。2016年リオパラリンピック自転車女子タンデム個人ロードレースタイムトライアル銀メダル。












