【旬のボートレーサー】上野真之介 師匠・峰から受けた揺るぎなき薫陶

2020年06月17日 10時29分

着実に力をつけてきた上野

【今が旬〜このレーサーに乗れ〜】今、注目すべき選手にスポットを当てる連載コラム「今が“旬”~このレーサーに乗れ!~」――。今回、登場するのは今年12優出2Vで好調モードに入っている上野真之介(32=佐賀・102期)だ。堂々の成績だが、自身はまだまだ納得していない様子。その胸中に迫った。

 2018年の住之江・GPシリーズ戦でSG初出場を果たすと翌19年は福岡オールスター、とこなめオーシャンカップ、児島ダービー、住之江GPシリーズと4大会に出場した。今年も優出ラッシュで20年後期適用勝率も自己ベスト(7・86)に近い7・83をマークする。

 しかし「一般戦中心ですからね。記念に出てないので威張れる数字ではないです。記念に出て、この数字ならいいですけど…。記念だと一つ勝つのでも大変ですから」と冷静だ。GⅠ、SGと高いレベルでの戦いを見据えているがゆえだ。

 実際に次のステップに向け、ひたむきな努力を続ける。

「レースではずっと調整と試運転というのを繰り返しています。3月の尼崎で優勝した時も、たぶん自分が一番水面に出ていたと思います」と胸を張る。“妥協しないワケ”についても「後から後悔したくない。終わってから“ああしておけばよかった、こうしておけば”という言い訳をしたくないんですよ。だから、レース前に不安ができるだけなくなるように…」と明かす。

 この確固たる信念は師匠・峰竜太の影響だ。「自分は大した選手じゃないんですよ。峰さんのおかげです。人の見ていないところですごく努力していて…。この人が賞金王になれなかったら、どこまでやればいいのかってくらい。今はあまりそういうところを見せないけど、いい時期に弟子になって、そういうのを見られたと思います」

 トップレーサーとしてボート界をけん引する峰は、今でも「誰もが認めるナンバーワンレーサーになりたい」という究極の野望を抱いているように常に理想を追いかけている。その偉大な師匠の地道な努力、弟子へ惜しみなく技術と知識を伝える姿を見て育った。

 そして今、上野もまた同じように後輩たちに接する。「ペラゲージを買ってきて“それでいい”とはしたくないんです。後輩には一つひとつちゃんと説明できるようにしておきたい、というのもいい方に出ているんですかね」。後輩に理論や技術を分かりやすく伝えるために、自らがより理解を深める。峰もこうしたことでさらに高みへと足を踏み入れたのだろうし、きっと上野も同じような進化を遂げるに違いない。

☆うえの・しんのすけ=1988年2月25日生まれ。佐賀支部所属の102期生。佐賀県出身。2008年5月、からつでデビュー。初勝利は同年8月の若松。10年6月のからつで初優勝。通算15V。同期は河合佑樹、桑原悠、山田康二、前田将太、遠藤エミら。身長=167センチ、血液型=A。