維新斬りの家元がまた一人――。れいわ新選組の山本太郎代表(47)と大石晃子衆院議員(44)が22日、大阪市のJR京橋駅前で街頭演説を行い、来年夏に行われる参院選大阪選挙区(改選数4)に、八幡愛氏(34)を公認候補として擁立すると発表した。

 八幡氏は「衆院選では仲間を押し上げることはできるかもしれないけど、国会には行けなかった。でも、やっぱりまだこの大阪で諦めたくない。れいわ新選組の理念『生きててよかった』と思える社会にしたい。愛ある大阪を取り戻したい。大阪府民、大阪市民が維新にやられてる。『日和ってるヤツいるか、いねえよなぁ!?』。大阪リベンジャーズですよ!」と人気漫画「東京卍リベンジャーズ」のフレーズを引用して訴えた。

 八幡氏は先の衆院選で大阪1区から立候補する予定だったが、野党共闘の影響で比例代表近畿ブロックにくら替え。当選はならなかったが、「維新は自民党の補完勢力」などと山本氏も顔負けの街頭演説を繰り広げた。山本氏もそのポテンシャルを認め、参院選の候補として擁立する可能性を示唆していた。

 山本氏は正式に八幡氏を擁立したことについて「根性の入り方がハンパないですからね。ポスター張りでも1位2位を争う活動量。広くなる選挙区を歩いてやっていける候補は彼女以外に考えられなかった」と話した。

 れいわは「大阪はまったく成長していない」とのデータを突き付け、維新の「身を切る改革」を真っ向から否定している。山本氏は、文書通信交通滞在費問題で吉村洋文大阪府知事にブーメランを突き刺すなど、国会で徹底的に追及している大石氏について、維新斬りの“家元”と名付けたが、八幡氏にも同様の称号を与えた。

 大石氏と並んだ八幡氏は「維新バスターズで頑張ります!」とニッコリ。衆議院の大石氏に加え、参議院で八幡氏が当選すれば、維新にとって目の上のたんこぶとなりそうだ。