2021年も新型コロナに翻弄される年になりそうだが、政治ではまたしてもトランプ米大統領(74)が世界を翻弄する年になるかもしれない。

 昨年11月の米大統領選は現職の共和党トランプ氏が民主党バイデン氏(78)に敗北。先月14日の選挙人投票でもバイデン氏が過半数を獲得して、第46代大統領の座を確定的にしたが、いまだトランプ氏は大統領選挙での敗北を認めないままだ。

 それどころか、トランプ氏は選挙人投票でバイデン氏が勝利を確定的にした5日後の先月19日、ツイッターで「2020年の大統領選における敗北は統計的にあり得ない」とした上で、「1月6日はワシントンD.C.で大規模デモだ。来てくれ。ワイルドなものになるぞ!」と支持者たちに呼びかける投稿をした。

 1月6日とは、連邦議会の上下院が選挙人投票の結果承認をする日。つまり、ここでバイデン氏勝利の結果が承認されれば、あとは20日の大統領就任式を待つばかりとなるが…。

「もし、選挙人投票の結果に異議が申し立てられれば、2時間を上限に審議が行われることになる。しかし、何の材料もなく審議したところで結果が覆らないのはトランプ氏も承知しているはず。そのため、6日にトランプ氏が一発逆転できるとんでもない“大爆弾”をバイデン氏に投下するのではないか、という見方が一部のトランプ支持者の間で広がっている」(在米ジャーナリスト)

 そもそも選挙人投票の結果承認は慣例的な手続きで、実際に異議が申し立てられるのは異例だ。それにもかかわらず、すでに共和党の複数の議員が異議を申し立てると公言しているのは、何か裏を知ってのことなのか?

 トランプ氏は昨年11月の大統領選後から「選挙に不正があった」として各種訴訟を起こすなど、バイデン氏勝利に異議を唱えてきた。その決定的証拠がついに示されるのか? それとも大統領選前から指摘されてきたバイデン氏の息子とロシアや中国との癒着が暴かれるのか? また、暴力的なデモに発展することも否定できない。何やら不穏な空気が漂っているが、果たして…。