オタクネタで異色の存在感を放つ芸人のガリガリガリクソン容疑者(本名・坂本祐介=31)が12日、大阪市内で酒気帯び運転の疑いで逮捕された。同日朝、同市内の路上で車内で酔って寝ていたところを捜査員に発見された。同容疑者は「飲んだことは覚えているが、運転したことは覚えていない」と供述しているが、芸人仲間からは「酒気帯び運転の常習犯では?」と疑いの目も…。自動車関連の警察沙汰では3月末に復帰した「NON STYLE」井上裕介(37)の“当て逃げ事件”が記憶に新しいが、後輩の不祥事で再び蒸し返されそうだ。

 ガリガリガリクソン容疑者逮捕の一報は、その芸名から失笑モノだったが、やったことは悪質だ。大阪府警南署は12日、大阪市中央区内で飲酒運転をしたとして、道交法違反(酒気帯び運転)の疑いで逮捕した。
 捜査関係者によると、この日午前6時58分、宗右衛門町のタクシー乗り場でもある路上に不審車両があると110番通報があり、署員が駆けつけると、ガリクソン容疑者が黒いプリウスの運転席のシートを倒した状態で寝ていた。呼気検査では基準値を上回るアルコールを検出され、車内は酒の臭いで充満していた。

 車から降りたガリクソン容疑者は署員と談笑する余裕も見せたが、パトカーに乗り込む際には深刻な表情に。調べに「お酒を飲んだせいもありますが、運転したことを思い出すことができません」と話しているが、南署は近くの防犯カメラから、同容疑者が運転していたことを確認し、午後3時38分に逮捕した。

 車は発見時、右前輪、後輪がパンクし、右側バンパーに新しい擦過痕もあったことから、運転中に事故を起こした可能性もあるという。

 ガリクソン容疑者は同日午前5時半ごろまで、停車していた場所から数百メートル離れたバーで知人男性と女性タレント・門楼まりりん(25)の3人で飲酒していたことも判明。同容疑者が来店したのは午前2時台。知人男性が午前1時ごろ来店し、門楼、ガリクソン容疑者の順に合流。同容疑者は何度か同店を訪れている常連で、店員は「来た時はシラフな感じでしたが、いつも通りの元気なテンションでした」。

 3人が午前5時半ごろ店を出る際、店員がタクシーを呼ぼうとしたところ、ガリクソン容疑者は「いや、今日は車なんですよ。車で寝てから帰ります」と話したという。

「芸能人ですし、心配なので、知人男性と女性と一緒に車の近くまで見送りに行き、店じまいのために店に戻りましたので、乗ったところは見てないです」(同)。店員は帰宅後、警察からの電話で逮捕を知ったという。

 自動車絡みの警察沙汰といえば、ノンスタ井上の“当て逃げ事件”が記憶に新しい。昨年12月11日夜、東京都世田谷区内で、自身が運転する乗用車がタクシーに接触する事故を起こし、今年2月に自動車運転処罰法違反(過失致傷)及び道路交通法違反(ひき逃げ)容疑で書類送検、3月に不起訴処分となった。その間、井上は活動を自粛。3月に行った復帰会見では大号泣で謝罪した。

 くしくも、ガリクソン容疑者は井上と同じ吉本興業所属。テレビ関係者は「井上の方は相方(石田明)のフォローもあり、最近は事件をネタにするところまで回復したが、今回のガリクソン逮捕で井上の事件がニュースで蒸し返されている。しばらく笑いにはしづらくなるのでは」と話す。

 ただ、井上とガリクソン容疑者では決定的な違いがある。井上は大物芸能人からも心配されたが、同容疑者の場合は罵詈雑言のオンパレードだ。大阪在住の某芸人は「ガリクソンはなかなかのクズ。オタク趣味や心霊スポット巡りなど、自分の時間を最優先するため、口グセは『俺を飲みに誘うな!』。それが友人と飲んだ揚げ句、逮捕ですからね。何やってんだか…」とあきれ返る。

 笑いの才能は買われているが、人間性に問題アリと別の芸人も続ける。

「気分屋で自己チュー。酒グセが悪いわけではないが、飲んでいる最中に気分が変わると、先輩後輩関係なしにケンカを売ることもある。相手の許可なしに勝手にツイッターに載せたりもする。あいつの車のタイヤ、パンクしてたんですよね? 誰かの嫌がらせかも」

 かねて同容疑者が「悪いことはバレなければいい」と話していたことから「酒気帯び運転も常習では?」と疑いの目も向けられているという。

 所属の吉本興業は「司法の判断を待ち、厳正に対処いたします」としている。