【山口敏太郎オカルト評論家のUMA図鑑337】鋭い牙で家畜を襲う!?プエルトリコの「牙の生えた怪鳥」

2019年11月22日 12時00分

プエルトリコで捕獲された牙の生えた怪鳥

 1989年、プエルトリコで奇妙な生物が捕獲された。人間の手に収まるぐらいの小さな鳥なのだが、大きく開いた口の中には収まりきらないほどの巨大な牙が外向きに一対生えている。子供向けのUMA図鑑などで「吸血怪鳥」などと紹介されることの多いこの未確認生物だが、詳細を調べていくと、興味深い事実が出てくる。

 プエルトリコのセイバ・ノルテ村では1989年、奇妙な家畜の怪死事件が続発していた。そんなある日、家で飼われていたニワトリの首に奇妙な生物が食らいついているのを発見した村人が、驚いて叩き落として捕獲することに成功した。

 それが、写真の「牙の生えた怪鳥」だったのだそうだ。

 書籍ではこのエピソードから吸血怪鳥と紹介されていることが多いようだが、もう少し掘り下げていくと違う事実が出てくる。

 同年4月、夜釣りをしていたホルヘ・J・マーティンとその友人オルティ・ヘルナンデスは、暗がりで奇妙な生物の鳴き声を耳にした。そちらに明かりを向けてみると、光に驚いたのか生物が地面に落ちてきた。その生物がこの牙の生えた怪鳥だったのだという。

 オルティの義理の妹であるマリアも問題の生物を目の当たりにして「鳩ほどの大きさで犬のような不気味なうなり声を上げていた。頭には羽毛がなくてヒキガエルやヘビのようだった」と語っている。

 高額な金額で譲ってほしいと申し出る人も出たり、動物学者が「体はヨタカに似ている」との見解を示したという話もある。

 その後、この生物は政府の人物を名乗る何者かによって回収されたとか、さまざまな話が出ているが、消息は不明である。というのも、どうやら完全なフェイクであった可能性が高いということが明らかになってしまったからだ。

 動物学者が「ヨタカに似ている」と語ったのも当然、ヨタカの頭部の羽を抜いて大きな牙をくっつけただけの代物でしかなかったのである。

 それでは、なぜ発見者らはこのような生物を作りだしたのか。発見者のホルヘらはプエルトリコで有名なUFO研究家で、センセーショナルな話を引っさげて注目を集める〝興行師〟のような側面もあったのだそうだ。

 ちなみにプエルトリコは、今も有名な吸血UMA「チュパカブラ」の話が出てきた土地でもある。鋭い牙を持ち、素早く動いて家畜を襲う吸血UMAという共通点から、チュパカブラが生み出されたのかもしれない。

 事実、チュパカブラが目撃されだしたのは、このUMAが出てきた後の1990年代なのだから。

【参考URL(画像引用元)】https://chupacabraforum.forumfree.it/?t=3515631