オーストラリア大陸には「バンイップ」や類人猿系の「ヨーウィ」など、さまざまな未確認生物が生息している。また、絶滅したはずのタスマニアタイガーも、今でも野生の個体が生き残っているのではないかと考えられている。広大な自然の中で生き残っているのではないかと推測される生物は多い。
近年、シドニー近郊でささやかれているのが「ブルー・マウンテンズ・パンサー」だ。
オーストラリアの大都市シドニーのあるニューサウスウェールズ州には世界遺産にもなっているブルー・マウンテンズが存在している。そこに「黒い毛皮で大型のヒョウ」が生息しており、たびたび人家の近くにも姿を現すという。
本来ならばヒョウはオーストラリアに生息しておらず、また生態系の維持のために外来種の流入を厳しく法で定めているため、どこから来たのか分からないエイリアン・アニマルとされたり、英国の「ABC(エイリアン・ビッグ・キャット)」との類似が挙げられたりもしている。
実際に、このブルー・マウンテンズ・パンサーを目撃した人や撮影に成功した人も存在しており、家畜や人間が被害に遭うかもしれないとして不安に思っている人も少なくないという。
果たして、ブルー・マウンテンズ・パンサーの正体は何なのか。
目撃例が比較的最近報告されてきていることから、一般的には「動物園から逃げ出した黒ヒョウ」ではないかとみられている。
例えば、1995年には動物園から逃げ出したライオンやクマなど、複数の動物がシドニーのシルバーデールの街を徘徊した後、殺処分されたというケースも報告されている。ブルー・マウンテンズ・パンサーもそんな話から生まれた存在だったのではないかとされている。だが、かなり目撃者が多く、報告例も長年にわたっているため、実際に何らかの大型生物が生息しているのではないか調査する必要があるとの声も出ている。
しかし、この地方の第一次産業省の広報担当者は「残念ながら、この生物について明確な写真や足跡などの証拠はほとんどないため、本格的な調査を行うのは難しい」と地元紙に対して語っているそうだ。
すべてが謎のブルー・マウンテンズ・パンサーの正体が分かる日は来るのだろうか。