【山口敏太郎オカルト評論家のUMA図鑑313】フロリダに上陸した巨大なペンギン怪獣!?「フロリダ・ペギラ」

2019年06月07日 12時00分

1948年、「巨大ペンギン怪獣出現」が報じられた

 水族館や動物園で人気のかわいい鳥、ペンギン。南極をはじめとする各地に固有種がおり、ちょこちょこと歩く姿や水中で身軽に泳ぐ姿は魅力にあふれている。だが、かわいいペンギンが人間の数倍はある巨体だったとしたらどうだろうか。

 1948年に米国・フロリダ州クリアウォータービーチで、非常に巨大なペンギンとみられる生物の目撃証言が多発。沿岸の砂浜に深さが6センチもある巨大な足跡を残していったケースも報告されている。

 この足跡について、土木技術者が実際に模型を作成して計測したところ、体長4・5メートルで体重3トンにも及ぶ巨体になるという仮説が立てられた。この仮説を受けて、確かにそれぐらいの大きさがあったという意見や、もっと大きかったという意見、また足跡と足跡の間隔からさらに大きなサイズになるという意見なども出てきて、最終的には6メートルにも及ぶ巨大なペンギンだったという目撃証言が出るに至った。

 フロリダで突如発生した巨大ペンギン騒動だが、目撃証言は1948年に集中しており、翌年の49年には急速に減ったそうだ。その後も52年まで報告があったそうだが、以降は目撃の話は聞かれない。

 かわいいペンギンではあるが、ここまで巨大だとさすがにかわいさより怖さや威圧感のほうが先に立つだろう。

 ペンギンというと小さいものを想像しがちだが、現存するコウテイペンギンは体高1・3メートルとなるため、小学生くらいの大きさはある。また、絶滅したジャイアントペンギンは1・6メートルまで成長したということで、人間並みの大きさに成長する種類もないわけではない。とはいえ、フロリダで目撃された巨大ペンギンはそれらをはるかにしのぐ巨体なので、やはり怪物クラスと考えていいだろう。

 ちなみに昔の特撮ファンに親しまれた怪獣にペギラがいる。南極のペンギンが怪獣化したという設定だったが、フロリダの巨大ペンギンはまさにペギラをほうふつとさせる。

 筆者の友人でありUMA研究家の天野ミチヒロ氏は、このフロリダの巨大ペンギンを「フロリダ・ペギラ」と称していたが、筆者もこれに倣いたい。

 ちなみにフロリダ・ペギラは事件から40年後の1988年、トニー・シニョリーニという地元の人物が新聞社に「友達と組んでイタズラで作って着けたものだ」と告白している。スニーカーに巨大なペンギンに似せた足の模型を作ってつけ、それで砂浜を歩いてボートで海岸を離れていたため、うまく逃げおおせたというのが真相のようだ。

 それでは巨大ペンギンの目撃証言はどうだったのかというと、足跡が発見されて騒動になった後に報告されているのがほとんどであるので、一種の集団ヒステリーだったと考えるのがよさそうだ。