お笑いコンビ「馬鹿よ貴方は」が所属していたオフィス北野から、6月11日をもってサンミュージックに移籍した。

「馬鹿よ貴方は」は、ヒゲにメガネというジョン・レノンのような独特の風貌の平井〝ファラオ〟光がボケ、緻密なネタ作りで知られ、東スポ本紙で「女芸人馬鹿売れ前夜」という連載を担当する新道竜巳がツッコミを務めるコンビ。「THE MANZAI」や「M—1グランプリ」で決勝進出を果たした実力派だ。

 ビートたけしが3月末をもってオフィス北野から独立したことで、所属タレントの去就が注目されていたが「馬鹿よ貴方は」はサンミュージックを選択。ただ当初、業界内では「本当に彼らを取る事務所はあるの?」と言われていた。その理由は、新道の遅刻癖だ。

 新道は自他ともに認める〝遅刻魔〟として有名。昨年6月、フジテレビ系のバラエティー番組「めちゃ×2イケてるッ!」で放送された企画「第1回芸能人遅刻総選挙」で並み居る強豪を抑えて見事(?)第1位に輝いた。

 ちなみに「めちゃイケ」は今年3月に打ち切りになったので、今後この企画が開催される可能性はほとんどない。新道が〝芸能界遅刻王〟の座から陥落することも、ほぼないだろう。

 実際に新道自身も〝遅刻癖〟について認めている。本人に聞いても「直そうという気はあるんですけどね。でも直らないものはしょうがない」と本気で直す気があるのか微妙な答え。相方のファラオは「言っても仕方がないですから」と諦め気味だ。

 それでもサンミュージックが所属を認めたので、ホッとひと安心と言いたいところだが、新道の遅刻癖が先日、とんでもないところで炸裂してしまった。移籍が決まり、2人がたけしの元へあいさつに向かった時のこと。テレビ朝日で放送中の「ビートたけしのTVタックル」の収録後、あいさつに行く予定で2人は待ち合わせたが、新道はなんとテレ朝ではなく、日本テレビに行ってしまったのだ。

 幸い日テレのある汐留から、テレ朝のある六本木までは都営大江戸線で1本だったため、ギリギリ間に合ったそうだが、こんな大事な時に場所を間違えた相方にファラオは激怒したという。

 この件があった後、2人に会う機会があった。ファラオは「まあ腹は立ちますけどね」と言いながらも大人の対応を見せたが、新道は「相方がかなり怒ってました」と珍しく恐縮していた。

 このようにルーズな面がある新道だが、一つだけ関係者を驚かせていることがある。オフィス北野で「馬鹿よ貴方は」の担当だったマネジャーは「遅刻もそうだけど、新道は締め切りとかもあまり守らない。でも東スポさんの連載『女芸人馬鹿売れ前夜』だけは、きちんと締め切りを守るんですよ」。

 それだけ本人も力を入れているということか? 東スポ本紙で隔週土曜に掲載しているこの連載、ぜひご一読ください。