中国と北朝鮮を結ぶ中朝鴨緑江大橋の開通式が15日、行われた。中朝鴨緑江大橋は、中国遼寧省の丹東市と北朝鮮平安北道の新義州市を結ぶ橋で、既存の中朝友誼橋から約12キロ下流に位置する。中国中央テレビ(CCTV)によると、橋の幅は28・5メートルで、上下線合わせて4車線。橋本体の全長は約3キロで、接続道路を含めた総延長は20・4キロになる見込みだという。
橋自体は2014年に完成した。しかし、北朝鮮側で必要な接続道路や税関施設が整備されていなかったため、12年間もほとんど車両が通行しないまま放置されていた。
中国メディアによると、2025年の中朝貿易総額は約27億3500万ドルに達し、その大部分が丹東市を経由したものだった。中国国営メディアは、今回の橋の開通が両国間の重要な交通路となり、貿易・経済関係の発展と国民生活の向上に寄与すると強調した。
それにしても、12年間も放置された橋が、なぜ今になって開通したのか。
背景には、中朝関係の変化がある。2010年代、中国は北朝鮮の核実験やミサイル発射実験に不満を強め、両国関係は冷え込んだ。また、2020年からの新型コロナウイルスの感染拡大による北朝鮮の国境封鎖も、橋の開通を妨げたとみられる。
しかし、最近になって中朝は交流を活発化させている。今年6月には、中国の習近平国家主席が7年ぶりに北朝鮮を訪問し、金正恩総書記と会談。この首脳会談で中朝鴨緑江大橋の早期開通が決定された可能性がある。
さらに北朝鮮とロシアは近年、軍事・経済協力を強化しており、9月には両国を結ぶ新たな自動車用の橋が開通した。
中国事情通は「中国としては、北朝鮮とロシアが急接近していることに警戒心を抱いたのでしょう。北朝鮮とロシアが軍事・経済協力を強め、北朝鮮の中国依存が弱まる中、中国が影響力を維持するため、北朝鮮との交通・物流ルートを強化する必要性があったのです」と語る。
ロシア紙「ベドモスチ」は先日、ロシア科学アカデミーのゲオルギー・トロラヤ主任研究員の分析を紹介。同氏は「中国側には、ロシアと北朝鮮の急速な接近に対する明らかな嫉妬がある」と指摘し、中国が北朝鮮との関係強化に乗り出した背景には、ロシアの影響力拡大に対する警戒感があるとの見方を示している。












