ルチャリブレのメキシコマットで起きたレフェリーの死亡事件が、大きな波紋を呼んでいる。
「FOXスポーツ」メキシコ版など現地メディアによると、6日夜にイダルゴ州ミネラル・デ・ラ・レフォルマで行われたプロレス大会で、マスクマンのエル・イホ・デ・フィッシュマンがマスカラ・サクラダと対戦。試合中、レフェリーのヘラルド・ヘルマン・ピネダさんにパイルドライバーを仕掛けた。ピネダさんはこん倒して動けず、医療スタッフが駆けつけた時には死亡していたという。
ピネダさんは「エル・ブーホ(フクロウ)」がリングネームの元プロレスラーで75歳だった。1970~80年代に活躍したフィッシュマンの息子、エル・イホ・デ・フィッシュマンは7日早朝に逮捕され、過失致死容疑で拘束されたが、遺族との「損害賠償に関する合意」が成立。刑事訴訟は回避された。合意金額については明らかになっていない。9日に釈放されたフィッシュマン息子は会見を開き、見解を述べる予定だという。
試合中にレフェリー死亡の衝撃的な事件だけに、反響は大きい。SNSでは75歳のレフェリーに危険技を見舞ったフィッシュマン息子に非難が集中。こうした声を受け、ルチャのレジェンドで来日経験豊富なエル・イホ・デル・サントは「プロレスやボクシングのリング上で仲間が亡くなっても、誰か一人に責任があるわけではない。レフェリーも私たちの仲間だ。これは事故なんだ」とインスタグラムに投稿。
「レイ・ミステリオがペロ・アグアヨ・ジュニアの死に責任があるわけでも、フベントゥ・ゲレーラがシルバー・キングの死に責任があるわけでもない。メキシコや世界のプロレス史を振り返れば、同様の例はいくらでも挙げられる」と、これまでのリング上の死亡事故を例に挙げて、フィッシュマン息子を擁護した。
一方、ベテラン覆面レスラーのティニエブラス・ジュニアはテレビ番組のインタビューで、会場に救急車と医療スタッフが常駐していなかったことを問題視。主催者側が安全管理を徹底すべきだと指摘した上で、レフェリーに危険な技を仕掛けることにも疑問を呈した。
ピネダさんの死因についても公式発表はないだけに、事件に関する議論は広がっている。












