〝完全復活〟のカギは――。9月の大相撲秋場所(東京・両国国技館)で、大関琴桜(28=佐渡ヶ嶽)は9勝6敗だった。2024年九州場所以来の優勝を目指したが、8日目から3連敗でV争いから脱落。14日目に横綱大の里(二所ノ関)を撃破して気を吐いたが、またも賜杯奪還はならなかった。

 場所中には父で師匠の佐渡ヶ嶽親方(元関脇琴ノ若)が、古傷の左ヒザに痛みを抱えながら〝満身創痍〟で土俵に上がり続けていることを明かしていた。

 琴桜の兄弟子で部屋付きの荒磯親方(元関脇琴勇輝)は、大関の下半身へのダメージについて「大型化してきているのも要因だと思う。自重でかかる圧力がある上に、相手も大きくなっているから、余計にヒザへの負担が大きくなってくる」と指摘する。

 自身も両ヒザの度重なるケガが原因で、21年に現役を引退しており「特に、一回痛めたヒザは元に戻らない。私は現役をやめてから5年がたつけど、ずっと痛い。この痛みとは、一生向き合っていかないといけないので」と説明した。

 秋場所の琴桜は、土俵際まで追い込まれて星を拾う場面も目立った。荒磯親方は「これ以上ヒザを悪化させないためにも、前に出ること。下がるとケガにつながる。とにかくまわしを取っても、取らなかったとしても前進して相撲を取る」と力説。九州場所(11月8日初日、福岡国際センター)へ向け、他を圧倒するかつての強さが待望される和製大関が現状打破へ糸口をつかめるか。