TBS系バラエティー番組「ジョブチューン~アノ職業のヒミツぶっちゃけます!」の11月26日放送が物議をかもしている。ファミレスチェーン「ロイヤルホスト」の看板メニューのパンケーキなどを一流フレンチシェフが酷評。SNSで炎上し、当該シェフが釈明に追われたのだ。反響の大きさにシェフや飲食店の〝出演拒否〟が加速しかねない。

「ジョブチューン」では、有名飲食店の人気メニューを外部の一流シェフが試食し、「合格」「不合格」で厳しくジャッジする姿が視聴者にウケている。台本はないガチンコ審査だ。MCはお笑いトリオのネプチューン。

 11月26日放送では、ロイホの従業員イチ押しのビーフジャワカレーや黒×黒ハンバーグなど10品を7人の一流フレンチシェフがジャッジ。そのうちの1品のパンケーキ(495円)をめぐって炎上が起きた。

 シェフの一人は試食すると顔をしかめ、「すごくケミカル(香料)な香りがする」と厳しく指摘。ロイホの料理長、商品開発担当者はショックを隠せなかったが、ほかのシェフも一様に辛口な評価だった。

 ロイホはファンが多く、SNSでは「ちょっと信じられない」とシェフのジャッジを疑問視する意見が殺到した。

 当該シェフは29日、フェイスブックで一連の騒動を謝罪。パンケーキ以外の品については、フレンチにはできない低価格帯でおいしく仕上がっていると他のシェフも評価し、現場は盛り上がったと釈明した。ただ、オンエアを見たところ、「批判を誇張する演出」を感じる部分はあったそうで、「残念」とした。

 TBS関係者は「『ジョブチューン』ではスタッフがヤラセはしないよう努めていますが、シェフのコメントを意図的に編集することはあるようです」と指摘。「番組側としてはあくまで〝バラエティー上の編集〟。それが一般人のシェフ側には〝誇張〟に映るのでしょう」と続けた。

 問題は、今年正月放送で取り上げたコンビニチェーンの商品でも炎上したことだ。「ファミリーマート」のおにぎりの試食を〝拒否〟したシェフがSNSで批判された。

「番組側はある程度の炎上は許容範囲としていますが、例の正月放送でシェフがSNSで批判されたことが飲食業界に伝わり、他のシェフにオファーしても出演を断られたケースが少なくなかったそう。飲食店側も出演をちゅうちょしたケースがあったと聞きました」(前出関係者)

 今年2度めの炎上であり、ジャッジする側、される側からますます避けられてもおかしくない。

 TBSに、(1)「批判を誇張する演出」があったとの指摘に対する見解、(2)シェフがジャッジするという企画を継続するか――をたずねたが、30日までに回答はなかった。