テレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」のコメンテーターで同局社員の玉川徹氏が22日、大阪ビル放火事件の谷本盛雄容疑者(61)が抱えていた孤独について言及した。

 玉川氏は2019年に神奈川・川崎市で起きた児童殺傷事件の犯人も自殺したことを引き合いに「その背景に何があるのか、病理を明らかにすることは社会的な責任じゃないのか。今まであまりなかったような例が日本で増えているのであれば、何が変わってきているのか、以前と何が違うのか、ちゃんと分析していくことが必要じゃないか」と指摘。

 番組では、谷本容疑者の自宅から「放火」「殺人」「消火栓を塗る」「隙間を何とかしなければ」などと書かれた手書きのメモ、京都アニメーション放火殺人事件などの新聞記事が見つかったことを伝えた。

 犯行現場となったクリニックの消火栓の扉には建設資材のようなものが塗られ開きにくくなっていたこと、非常扉には外側から粘着テープで目張りがされているのが事件前に見つかり、クリニック関係者が見つけてはがしていた。

 玉川氏は「今回の事件ではビルの防犯の話ばかり出ているが、果たしてそれが本質なのか。誰かを巻き沿いにして自分も死のうと考えている人がたまたまターゲットが雑居ビルの中にしただけで、場所は限らない」と本質は社会的な問題だとした。

 番組ではこの事件の背景にある中高年や若者の孤独・孤立を特集した。

 玉川氏は「未来に対しての希望がポイントだと思う。お金の問題だけじゃなく、人間関係とか子供の成長とか、未来への希望があれば社会はある程度健全に保てると思う深刻なのは非正規雇用の問題。総務省の就業構造基本調査のデータでは1982年と2007年で比べると、正規雇用の割合は50%でほぼ変わらない。一番変わったのは20代の正規雇用の数」と説明。

 その上で「若い人たちの雇用を減らしましょうという方向になっている。だから20代の正規雇用が相対的に少なくなっている。排除された人の中から社会的な病理が生まれがちだという時にどうするのか。正社員を守るのをやめようとなったら、今度はそこからこぼれる賃金の高い中高年が切られる。これは解がないですよ」と頭を抱えた。