予算カット発言が騒動となっている簗和生農水相が追い詰められている。7日、簗氏は改めて辞任を否定。自身を応援しなかった2市町への予算配分について国交省に問い合わせたことは認めているものの「明確に覚えているわけではない」と詳しい説明を避けた。週刊誌は第2弾を報じており、騒動は収まる気配はない。

 簗氏は地元選挙区の会合で那須烏山市と那珂川町の道路関連交付金について「大幅にカットしました」と話していた。この2市町の首長は2月の衆院選で簗氏の対抗馬を応援していた。

 実際に簗氏は国交省に2市町について問い合わせていた。しかし、国交省は「働きかけや圧力はなかったと思う」と説明。簗氏も「私から国交省に対し、働きかけはなかったと確認されたものと承知している」と話した。

 簗氏の問い合わせに対応したのは佐々木紀副大臣(当時)と黒田昌義官房長(当時)で、佐々木氏もこの日、働きかけや圧力を否定している。

 もっとも官房長といえば、事務方のナンバー3といわれる。簗氏はその官房長を議員会館自室に呼びつけていたという。野党議員は「野党でも個人的なつながりがあれば官房長が対応してくれることはある」としながらも、「とはいえ普通は官房長が野党のところには来ないだろう。そこは与党自民党だからこそ。簗氏は国交省政務官もしていたことがある。ただの問い合わせとは受け取れない。何を話したのかは厳しく問われるべきだ」と話した。

 予算カット発言を報道した週刊文春、週刊新潮ともに続報を出している。7日配信の文春オンライン記事では「《恫喝音声の次は…》簗和生農相が2度の衆院選で〝シャトルバス買収〟疑い 専門家は『公選法が禁じる買収に該当』」と新たな問題を指摘している。

「あくまで本丸は予算カット発言だろう。国民の関心も高い。国会審議で追及することになる」(同)

 簗氏をめぐる問題は大きな騒動となっているが、官邸は静観している。この日、国会で代表質問が行われ、高市早苗首相は予算カット発言について、「予算配分に当たって政治的な支持、不支持を持ち込まないのは当然だ。適切な予算配分を徹底させる」と語った。

 一方、与党の日本維新の会では意見が分かれている。藤田文武共同代表は簗氏の更迭や議員辞職について現時点では求めないとしている。しかし、同党顧問の前原誠司元国交相は一部メディアに議員辞職に値すると話している。

 来週からは衆院予算委員会が開かれ、追及が本格化する。