【平和島GⅠトーキョー・ベイ・カップ 開設61周年記念(3日開幕):注目選手】後藤翔之の2015年を漢字1文字で表すと「翔」――。まさに飛翔の年、ついに一流の舞台へと大きくはばたいた。
東京支部の未来を担う男・後藤翔之、29歳。07年11月にデビュー、わずか1年未満で初優勝を飾り、大きな期待をかけられながら13年前期に「F3」を犯すなど度重なるスタート事故に泣いた。
2度のB級陥落。素質が高いゆえに物足りなさを感じさせた。あと一歩のところで乗り越えられなかった「壁」を今年、一気にぶち破った。
「今までは漠然と『早くSGに出たい』と思っていましたが今年はどうしたら出られるのか?をちゃんと考えた。Fをせずにコツコツ走って賞金を加算すればグランプリシリーズに出られるんじゃないかって思ったんです」
この意識改革が見事に奏功。今年は一本もFを切らずに走り続けた。7月の福岡62周年記念でGⅠ初優出(6着)、16年前期は自己最高勝率7・74をマーク。有言実行のSG初出場(12月の住之江GPシリーズ)を決めた上に、年間6Vという副産物までついて来年3月の平和島SGクラシックの出場も濃厚となった。
私生活では最大の転機、大きな幸せが訪れた。“オシリーナ”の愛称で人気のタレント・秋山莉奈さんと6月に結婚。美男美女カップルとして話題を呼び、そこから怒とうのV4を量産。来年2月には第1子が誕生する。
「よく言われますが、結婚で流れが良くなったのは確か。でも相手に合わせる生活になったので正直、練習量は減りました。なのに成績が上がるって不思議なものですね」
ガムシャラにしてきた減量も見つめ直し、最近はサウナをやめて筋力アップと体のバランスを重視。レースも減量も無理せず、広い視野で物事を考えるように努めた。
いよいよ初のGⅠ制覇に機は熟した。今大会はGPシリーズ出場には関わらないが「それは関係ない。GⅠはGⅠですし、僕はタイトルにこだわってますから」と言い切る。ここを勝てば来年の当地クラシック出場が「濃厚」から「確定」に変わり、正真正銘の記念レーサーとなる。
努力では補えない天性のスター性、甘いマスク、幸運をもたらす美人妻。長らく東京の看板を背負ってきた浜野谷憲吾から「エース」の称号を引き継ぐ条件は、もう十分すぎるほど揃っている。
妻でタレントの秋山莉奈さんの話=「レース以外は毎日ジムで鍛えたりとストイックで気持ちも強いのですが、実は天然でほんわかした家庭的なタイプです。減量のため炭水化物抜きの食事なので、野菜中心で品数多めの食事にしてます。60歳までA1で活躍したいという主人の夢がかなうようにサポートしていきたいです」
☆ごとう・しょうし=1986年3月9日生まれ。東京支部の101期生で2007年11月の多摩川デビュー。08年9月の下関で初優勝。15年7月の福岡62周年記念でGⅠ初優出(6着)。SG出場は未経験。通算9V。弟・隼之、妹・美翼もボートレーサーで、現役唯一の3兄弟選手。身長168センチ。血液型=O。
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