北朝鮮・金正日前総書記(享年69)を追悼する厳かな場で、愛息の金正恩現総書記(37)がゲップしたと、北朝鮮ウオッチャーの間で話題になっている。〝最高尊厳〟として、公の場では完璧な人間でいなければならない正恩氏はなぜゲップをしてしまったか…。しかも、この時の正恩氏の顔について韓国メディアは「老けた?」との報道が噴出している。正恩氏の近況に迫った。

 金正日逝去から10年のさる17日、首都・平壌の錦繍山(クムスサン)太陽宮殿前広場で「逝去10周忌中央追悼大会」が開かれた。ここは正日氏と、その偉大なる父・金日成主席の遺体が保存処理されている場所。軍人や朝鮮労働党幹部を中心に数万人単位の群衆が直立不動する中、宮殿では正恩氏や妹の与正(ヨジョン)氏らが壇上に立った。

 朝鮮中央テレビが午後8時から録画中継。最高人民会議(日本でいう国会)常任委員会の崔龍海(チェ・リョンヘ)委員長が弔辞を述べ、5分ほどたった時のことだ。寒さのためか顔が少し紅潮した正恩氏は、おもむろに口を1~2秒ほど開けた。

「口が開くと同時に喉元が揺れた。気持ち悪そうな表情を見せ、明らかにゲップに見えた」とは、その映像を見た北朝鮮ウオッチャー。崔委員長は30分近く大演説を続け、当の正恩氏にその後、変わった様子はなく、ひと言も発言しないまま、番組は終了した。

 弔辞の最中に〝喪主〟がゲップとは、日本人の感覚だとはしたない。ただ、平壌を何度も訪れている在日朝鮮人によると「向こうでは特に食事の後、客人の前でも普通に大きなゲップをする人がいる。中国も同じで『ゲップは失礼』という意識はあまりない」という。

 しかし前出ウオッチャーは「金正恩の周囲に、苦言を呈する者が誰もいない証拠」という見方だ。

「軍や幹部の大物をこの10年で次々と粛正し、金正恩の右に出る者はいなくなった。会議や現地指導(視察)でも、金正恩は年長者の前でポケットに手を入れたり、人民服の前ボタンを閉めず胸をはだけたり、くわえたばこをしたりとやりたい放題。そうした行動の延長に見える」

 今回のゲップについて北朝鮮専門家やマニアの間では、他にも「痩せ薬の副作用」「以前から炭酸飲料が好きで、飲んだ直後だった」など、さまざまな臆測が飛び交っているとか。

 また、韓国紙「国民日報」は20日、「30代の金正恩が急激な老化」という見出しで「1984年生まれで、まだ30代の金正恩国務委員長が最近急激に老化した顔で公式席上に現れ、〝健康異常説〟が再浮上した」「さる1日、党中央委員会で見た金委員長と比べると体格は似ているが、顔色が黒く見え、しわも深く、急激に老化した顔だった」と伝えている。一方、「この17日は体感温度でマイナス20度ぐらいで強風だったので、1時間ほど顔を露出すると、普段と違う顔色に見えるかも」とも分析している。また、中央日報は「やつれた姿で登場した」「顔の血色が暗く、ほうれい線が目立つ姿」と記している。

 正恩氏といえば、今年9月には激ヤセ姿が話題になった。それについて国民日報は「日本のマスコミはすっかり変わった金委員長の姿を見て、影武者を立てた可能性があると報じた。もともと体重140キロあったのに急激にヤセて若返ったから、そう報じたのだろう」と触れている。

 再び影武者論争が起きそう正恩氏の変化。来年も大いに振り回されそうだ。