米イエローストーン国立公園で行方不明になっていた10歳のジャック・ラッセル・テリア「ルナ」が、1か月以上にわたり大自然の中でたった1匹で生き延び、無事に発見された。米紙ニューヨーク・ポストが14日、報じた。
イエローストーン国立公園の広報担当者リンダ・ベレス氏は14日、「キャニオン・ビレッジ地区で逃げ回っていた犬は捕獲され、無事に生きています」と発表した。捕獲作戦の詳細やルナの健康状態については、まだ明らかになっていない。
捜索活動を主導してきた非営利の動物保護団体「ノリス・アーク・トレーニング・アンド・リカバリー・センター」は、冬季の施設閉鎖によって捜索区域への立ち入りが制限される前に、ルナを保護しようと活動を続けていた。
同団体が米国立公園局から取得していた特別許可は10月31日で期限切れとなり、それまでに捜索機材を撤去する必要があった。さらに、道路やキャンプ場も冬季閉鎖を控えており、捜索は一刻を争う状況だった。
ルナが行方不明になったのは9月10日。一家がカリフォルニア州からイエローストーン国立公園を訪れていた時のことだった。一家は、犬の立ち入りが禁止されているノリス間欠泉を観光するため、キャニオン・ビレッジのキャンプ場にある宿泊用キャビンの室内にルナを残して出かけた。ドアには「起こさないでください」という札を掛けていた。
しかし、清掃スタッフがキャビンのドアを開けてしまい、ルナが逃げ出したという。スタッフは2時間以上にわたってルナを追いかけたものの、ルナはキャンプ場から周囲の大自然の中へ逃げ込んでしまった。1週間にわたって捜索を続けてもルナは見つからなかった。
公園のレンジャーから、氷点下の寒さやコヨーテの存在を理由に、ルナが生き延びられる可能性は低いと告げられた一家は、やむなくカリフォルニア州へ帰宅した。
その後、一家は前述の団体の代表ケイティ・ブーシェさんに連絡。同団体のチームが捜索を引き継いだ。
捜索を困難にしたのは、国立公園内で救助隊が使用できる方法に制限があったことだった。通常、逃げた犬を捕獲する際には、餌を使って動物を傷つけずに捕獲する「人道的なわな」に誘い込む方法がある。
しかし、イエローストーンでは餌を使うことができなかった。クマ、オオカミ、コヨーテ、ピューマなどの肉食動物を引き寄せてしまい、かえってルナを危険にさらす恐れがあったためだ。
そこで捜索チームは、ルナを捕獲するために、飼い主一家のにおいを利用する方法を採用した。また、イエローストーン国立公園内ではドローンの使用も禁止されているため、上空からルナを探すこともできなかった。
保護されたルナは、その後、ブーシェさんによって獣医師のもとへ連れて行かれたとみられる。












