阪神は30日のヤクルト戦(甲子園)に5―0で完勝し2連勝。試合がなかった2位・巨人とのゲーム差を2に広げた。球団史上初となる連覇へ向けた優勝マジックはついに3。藤川球児監督(46)は最短で10月2日にも宙を舞う。
最後の最後までV争いがもつれた2026年シーズン。ひとつのミスが歴史的な致命傷となりかねない中、緊張感と強度の高いゲームばかりが続く。この日の初回の攻撃では〝嫌な予感〟が脳裏をよぎる場面もあった。
先頭・近本が2ストライクまで追い込まれながらファールで粘り、8球目を中前打。リードオフマンの出塁に先制の機運も高まったが次打者・中野が打席に入った途端、スチールを読まれてしまい牽制死してしまう。
一死無走者となり、打席の中野も左前打を放ったが、今度は外野からの返球が乱れた間に二塁への進塁を狙ったことが裏目に出てしまい塁上でタッチアウト。1、2番が連打をマークしながら気がつけば二死無走者というチグハグなオフェンスとなってしまった。
とはいえこの嫌な流れを打ち消したのは他ならぬ虎ナインたちだった。虎先発の高橋は2回のヤクルトの攻撃を難なく三者凡退で切り抜けると、その裏には大山の19号ソロであっさりと先制に成功。その後も中押し→ダメ押しと着実に加点し続け、高橋も8回を4安打無失点と燕打線を完全制圧した。
試合後の指揮官は初回の攻撃を「挑戦的だった」と解釈する。「挑戦的なスタイルでチームが向かってくれて大山がそれをプラスに変えてくれた」。他力に頼ることなく自力で状況や局面を打開する。何度も首位陥落の危機に瀕しながら、その座を堅守してきた9月の藤川虎らしい一戦となった。
仮にこの試合に敗れていれば〝敗因〟のひとつとして批判を浴びていたかもしれない初回の攻撃。だがリアリストの藤川監督は「その見方を変えるのもその後の結果ですから。あの時点では挑戦的な走塁でそれがアウトになったと。ですけどその後のゲームの流れを全体でもって制することができたというのは、それは挑戦的であったという風には捉えられる」と冷静に受けとめる。
ここまで来れば、欲しいのは勝利という結果のみ。歓喜の瞬間はもう目の前だ。












