〝犬猿の仲〟に再びバトル勃発。大阪市の松井一郎市長(57)が13日、大阪市役所で定例会見を開催。大阪市の保健所の体制を巡り、MBSに公式謝罪を要求した。

 同局は、大阪市の保健所で新型コロナウイルスの陽性が判明した患者から症状などを聞き取る疫学調査の担当職員の7割以上が今年4月に配属されたと報道。会見では同局の記者が「第3波の1月12日時点の人員体制表では総勢42人いたが、第4波の4月15日には実働31人だった」と指摘した。

 これに松井氏は「市職員として、4月15日の時点で疫学調査の現場でフルタイムで働いているのは51人。31人ということはありえません」と反論。記者に「何で不安をあおるようなことを言うのか?」と詰め寄った。

 体制表の記載と実際の人数が異なることについては、「3月に感染者が減ったことで4月の人事異動に合わせ職員も減らしたが、急激に感染拡大してきたので役所の人事的な手続きを簡素化させて、応援という形で保健所業務に当たってもらっている」と説明。

 その上で、同局の報道に対し「表面的な部分しかとらわれず、公共の電波を使って不安をあおっている。これについては会社からの回答を求める。現場の対応とまったく違うことを放送している」と激怒。文書での謝罪を要求した。松井氏と同局との質疑応答は30分以上にも及んだ。

 MBSといえば、松井氏が所属する大阪維新の会と、政策を巡って何かと対立した平松邦夫元大阪市長がOBとあってか、〝維新べったり〟といわれる関西民放各社の中でも批判的な論調で知られる。これに対し、松井氏も「偏向報道をやめなさい」などと、たびたび〟口撃〟してきたが、また新たなバトルが始まったようだ。