吉本興業は26日、お笑いコンビ「チュートリアル」の徳井義実(44)が申告漏れ問題で活動自粛を発表したことを受け、公式サイトで問題の経緯などを説明。税務申告漏れや未納問題だけでなく、徳井個人および徳井が2009年に設立した会社「チューリップ」が社会保険に未加入であることが明かされた。

 24日にも同様の説明があったが、現在は削除されており、この日改めて「徳井本人は過去の税務申告状況を正確に記憶しておりませんでしたので、その後確定申告資料及び税理士からの説明等を整理し新たに判明した事実につきましても追加して報告させていただきます」として、以下のように説明した。

1.チューリップ社の法人税申告状況について

 チューリップ社は2009年に設立されました。決算期は3月です。

 まず、2010年3月期乃至2012年3月期分についてですが、各年の申告期限内に申告をしておらず、税務署からの指摘を受け、3年分を併せて2012年6月25日に申告しておりました。

 また、2013年3月期乃至2015年3月期分についても、各年の申告期限内に申告をしておらず、同様に税務署からの指摘を受け、3年分を併せて2015年7月23日に申告しておりました。

 以上のうち2013年3月期乃至2015年3月期分の3年分については上記のとおり申告自体は時期を後れてでも完了させましたが、その納付については、再三にわたる税務署からの督促にもかかわらず、手続き怠慢により納付をしておらず、その結果2016年5月ころ銀行預金を差し押さえられるに至りました。以上の経緯については会見では触れられておりませんでした。

 このような度重なる申告漏れ及び未納があったこともあり、チューリップ社は2018年9月頃に国税局の税務調査を受け、2016年3月期乃至2018年3月期の3年分については無申告であるため申告するように指摘を受けました。

 また同時に、2012年3月期乃至2015年3月期の税務申告において経費として計上していた旅費、衣服代等の一部が否認されるに至りました。なお、否認された経費の具体的な内容についてですが、チューリップ社としては税務調査に至った非を認め、修正申告の内容は国税局の指導に全面的に従ったものであったため、その否認された経費詳細については把握していないと税理士から伺っております。

 チューリップ社は、以上の申告漏れ及び否認を受け、2018年11月から12月にかけて税務署からの指導に従い、2016年3月期乃至2018年3月期の3年分については確定申告書の提出を行い、2012年3月期乃至2015年3月期の4年分については修正申告書の提出を行い、法人税の追徴課税として約3700万円を納付いたしました。この金額には、否認された経費約2000万円に対する重加算税が約180万円、申告漏れ金額約1億1800万円に対する無申告加算税約510万円が含まれております。

 なお、2019年3月期については期間内に申告を完了しております。以上がチューリップ社の申告状況です。

2.徳井個人の所得税申告状況について

 続いて徳井本人の個人事業主としての所得税申告状況については以下のとおりです。

 まず、2012年乃至2014年の3年分について無申告であるため申告するように指摘され、2015年7月23日に3年分の申告をいたしました。

 また、2015年乃至2017年の3年分についても同様に無申告であるため申告するように指摘を受け、税務署の指導に従い2018年11月頃に申告いたしました。

 2018年分については期限内に申告を済ましております。

3.その他

 チューリップ社及び徳井個人の社会保険料の納付状況ですが、2009年の法人設立時に社会保険の加入手続きをしていない状況が続いておりました。速やかに加入手続きをいたします。

 当社としては、徳井が速やかに保険の手続きを実施し、社会的責任を果たすまで必要な手続きをフォローしてまいります。

 また当社はこれまでコンプライアンス研修を実施してまいりましたが、今後は税務に関する正しい知識・情報についても研修内容とした上で、徳井のみならず所属タレント全員に対する納税意識の啓蒙を続け、また各種手続きについてもサポートをしてまいる所存です。