「大阪都構想」賛成派が支持拡大 反対派はれいわ・山本太郎代表に怒り「いらんことせんとって!」

2020年10月20日 06時15分

街頭で「都構想」反対を訴える山本太郎氏

 賛成派もニンマリ? 大阪市を2025年に廃止し、4特別区を新設する「大阪都構想」の住民投票(11月1日投開票)の告示から1週間がたったが、最新の世論調査では賛成派が支持を伸ばし、反対派との差を広げているとの結果が出た。反対派では、れいわ新選組の山本太郎代表が〝ゲリラ街宣〟などでアピールしているが、実はこれが賛成派に追い風になっているという――。


 ABCテレビとJX通信社が行った最新の世論調査では、都構想に賛成が47・9%、反対が40・4%で、その差は7・5㌽。前週の調査での賛否の差は3・1㌽だったが、告示後、賛成が増加していることが示された。

 賛成派の大阪維新の会は連日、市内各所で街頭演説を展開。18日には、都構想で維新と共闘する公明党の山口那津男代表が来阪し、ともに賛成の支持を訴えた。

 維新の松井一郎代表は19日、大阪市内で街頭演説終了後に報道陣の取材に応じ、調査結果について「一喜一憂しても仕方ない。丁寧に説明を続けるだけ。分かってもらって、何とか賛成と判断いただきたい」と述べた。

 吉村洋文代表代行も同日、大阪府庁で取材に応じ、同様の認識を示した上で、公明党支持者からの賛成が増えていることを聞かされると「山口代表に賛成を明確に呼びかけていただいたことが、公明党の支持者への理解をお願いする意味で、大きな効果があった」と、公明党という強力な味方に感謝した。

 賛成派が公明党との強力タッグで支持を訴える一方、反対派には頼れる〝大物〟が不在だ。

 自民党大阪市議団の北野妙子幹事長は「VIPに来ていただいて、菅総理に気を使いながら、お話ししていただくのも…」と及び腰。現状では大物の来阪予定はなく、地道に都構想のデメリットを訴えていくほかないという。

 自民党関係者は「数は多いけど、大阪からは大物と言える国会議員が出たことがない。総理大臣とは言わんでも、派閥の長もおらんからね」と、大阪出身の大物国会議員がいないことを嘆く。

 2015年に行われた前回の住民投票より活動資金が少ないといい、「ここに来て街頭に立ってもらえなくても、お金を出してくれればええんやけど、本部で力を持ってる議員がいないから、人も金も集められへん」。

 さらに、反対派同士の結束も弱い。前回は自民、公明、民主、共産などが反対で結束したが、今回は個別の動きをみせている。府政関係者はこう語る。

「前回は統一地方選で各党で候補者調整をした流れがあり、そのまま一緒になって戦いましたが、(旧)民主にすれば得をしたのは自民だけなんです。自民にしても〝共産と共闘〟と言われるのはキツイみたいです。また、松井さんから『野合談合』って批判されるだけですから」

 何より反対派にとってマイナスとなっているのが、れいわ新選組の山本太郎代表の存在。都構想に反対の山本氏も〝ゲリラ街宣〟などを通じてアピールしているが、別の関係者は「どの党も山本さんには触れない。先の東京都知事選で野党共闘を乱したのが大きいですね」と声をひそめた。

 反対派の市民は「味方もいるんやろうけど、山本さんは敵も多い。立憲民主党のチラシの件もそうやけど、彼らが反対って言うんなら、逆に賛成を投じようと思ってしまう人も増えるんちゃうか? 松井さんや吉村さんって、その辺の切り返しがうまいやんか? いらんことせんとってほしいって思う」と声を上げた。

 大阪市選挙管理委員会が発表した18日時点での期日前投票者数は、10万4785人で前回の8万3339人を上回った。コロナ対策で期日前投票を呼び掛けていることもあるが、市民の関心は高い。賛成か反対か…市民はどちらの決断を下すのか。