ザ・ベンチャーズの“テケテケサウンド”がこの夏、団塊の世代を熱くさせているという。
今年の3月12日に82歳で亡くなったベンチャーズの元メンバーでギタリストのノーキー・エドワーズさんをしのんで先月末に発売されたのがアルバム「スーパー・ベスト」。このアルバムには「パイプライン」「10番街の殺人」など、ベンチャーズ時代の代表曲を中心に、ソロ時代の曲を含めた全44曲が収録されている。
ベンチャーズは1959年に結成され、日本ではビートルズと並ぶ人気を博した。エドワーズさんは60年にベーシストとして参加し、その後、リードギターに転向。独特のギター奏法を駆使して、「ウォーク・ドント・ラン」「ダイアモンド・ヘッド」などヒット曲を連発させた。ある音楽関係者は「ノーキーの当時、独特な奏法は多くの人が憧れた。ベンチャーズのファンの6割はノーキーのファンだといっても過言ではないでしょう」と語る。
ベンチャーズは現在も活動しているが、大ブームを起こした当時のメンバーはいない。「いまのメンバーもサウンドは継承しているけど、やっぱりノーキーが出していた音とは質が違う。このアルバムを聴いて、ノーキーの出していた音はノーキーにしか出せないんだと改めて思い知らされた」と同関係者は言う。
ベンチャーズの音楽が、日本のエレキブームやGSブームの火付け役となったのは有名な話だ。前出の関係者は「その当時のエレキブームはすごいものがあった。全国で600万組くらいのエレキバンドがあった」と振り返る。それだけ多くの人に影響を与える存在だったのだ。実際、このアルバムが発売されたことにより、「当時、ベンチャーズに魅了された団塊の世代がアルバムを買いに走っている」と同関係者。
60年代の大ブームをリアルタイムに知っている世代ではないが、聴けば「あっ! この曲もそうなんだ」と新たな発見や、新鮮味を感じることができるアルバムでもある。ベンチャーズの良さは世代を超えて伝わるはずだ。
(文化部デスク・島崎勝良)
