安保関連法は大混乱の末に成立したが、参院での平和安全法制特別委員会の審議で絶妙な裁きを見せていたのは自民党の鴻池祥肇委員長だった。「参院は官邸や衆院の下請けではない」が持論で、審議でも問題発言した礒崎陽輔首相補佐官を公開説教すれば、野党3党の付帯決議を盛り込むなど参院の独自性を見せた。
審議真っただ中の9月上旬に本紙「永田町ワイドショー」藤本順一氏の企画で鴻池氏へのインタビュー取材の機会があった。安保法制とは別に鴻池氏には確認しておかなければいけないことがあった。なんでも特別委員会で「生活の党と山本太郎となかまたち」と山本太郎共同代表の質疑を評価しているとの話を聞いていたのだ。山本氏は一昨年に秋の園遊会で、天皇陛下に手紙を手渡しするという前代未聞の行動に出た〝永田町のお騒がせ男〟。
一方、鴻池氏は党きっての保守本流の議員で知られ、騒動当時、山本氏には「天誅を加えなきゃいかん」「すぱっと行くから」と大激怒。この2人がよもや交わるなんてことはないと…。
怒られるのを覚悟で鴻池氏に尋ねてみると「山本太郎? 歯切れがいいね。ええ質問してるよ」と頬を緩めながら答えるではないか。一体2人の間に何があったのか?
手紙騒動直後、山本氏は何者かに殺害予告と刃渡り9センチのナイフが送りつけられていた。発送元は兵庫県で、くしくも鴻池氏の選挙区。すると物騒な発言を連発していた鴻池氏の元に山本氏が頭を下げてきたという。
「鴻池先生、お願いがあります」(山本氏)
「なんや言ってみろ」(鴻池氏)
「どうか私を叩き切らないでください」(山本氏)
「ナイフを送ったの、俺と思ってるやろ」(鴻池氏)
山本氏も兵庫県出身。素直に頭を下げてきたことに「かわいいヤツでしょ。イジメてるんや」(鴻池氏)と以後、2人はすっかり仲良くなったというのだ。
安保法案審議の最終局面で、野党側は最後のあがきで、鴻池氏への委員長解任決議を出した。その際の討論で山本氏は「鴻池委員長には、国会の中で浮いている存在だった自分にご助言を頂き、どういう振る舞いをするのか教えてもらった。たまにしか会わない父親のような存在」と打ち明けていた。ちなみに過去に女性問題でともにスネに傷持つ身同士で、「2人で一緒にいるとフライデーに撮られる」(山本氏)と笑えぬシャレも。
インタビュー時に鴻池氏は「もし無所属ならどの政党へ行くか?」の質問に「〝鴻池祥肇と山本太郎となかまたち〟だな。ワシの方の名前が先だゾ(笑い)」と即答していた。離合集散を繰り返し、一寸先は闇なのが永田町。豪放磊落(らいらく)な鴻池氏と猪突猛進の山本氏が、思想信条を超え、思わぬタッグが結成されるかもしれない。
(文化部デスク・小林宏隆)
山本太郎氏が安保法制委員長と禁断タッグで新党結成!?
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