南国・高知には「芋けんぴ」という県を代表する、昔ながらのお菓子がある。短冊状に切ったサツマイモを植物油で揚げ、砂糖を絡めて作られる名物菓子。駆け出し記者のころは年配の人が好むものと踏んで相手にもしなかったが、今になってそのおいしさにハマってしまい、仕事で出張に行くたびに買い込んでいる。全部が自分用だから何か恥ずかしい。

 だが、そんな恥ずかしいヤツは他にもいた。高知滞在中の米スポーツ界のレジェンド…。メジャー通算555本塁打を誇る独立リーグ「四国アイランドリーグplus」高知ファイティングドッグスのマニー・ラミレス外野手(44=登録名・マニー)だ。

 NPB入りを目指すと口では言いながらも、開幕2戦目に欠場し、もっか左太もも肉離れで登録抹消中。そんなお騒がせ助っ人が、なんと「芋けんぴ」に夢中になっていたとは…。 

 球団幹部によると、マニーは契約などの話し合いの席でプレゼントされた「芋けんぴ」にかじりつくと「これは何て言うんだ? “イモケンピ”というのか。最高じゃないか! 一度食べたら止まらなくなる。俺の前にコイツを出さないでくれ。ずーっと食べ続けてしまう」とその味に大感激。以来、ボリボリボリボリ…と連日食べ続けているという。

 外国人選手がすしやうどんに夢中になるというのはよくある話。しかし「芋けんぴ」が大好きというのは珍しい。球団スタッフや地元・高知のスポンサー企業の面々は「高知のソウルフードを愛してくれる姿は我々にはうれしすぎる!」と喜んでいたという。

 肝心の野球では1本のホームランも披露していないのに、周囲をこんなに喜ばせるとは、そんなところも元スーパースターの魅力…いやいやいや、一体何しに来たのか。 

 と、そんなことを考えていたら、球団は20日、マニーとの契約が7月末で満了すると発表。同リーグでは6、7月が中断期間のため、マニーの試合出場は現時点で前期が終了する5月までとなる。現状では獲得をもくろむNPB球団はなく、このまま退団→帰国の可能性も浮上してきた。

 もともと「NPB入りを目指すというより、大好きな日本車の部品を大量に買いに来た」(高知関係者)ともささやかれてきたマニーではあるが、このまま「芋けんぴ」だけかじって帰国するのか。気になるぜよ。

(運動部デスク・岩崎正範)