キング・カズこと元日本代表FW三浦知良(J2横浜FC)が2月26日、48歳の誕生日を迎えた。横浜市内のクラブハウスで行われた会見には10台のテレビカメラと約70人の報道陣が集結。現在のサッカー界で、ここまでメディアを集められる選手は皆無だろう。もちろん毎年、誕生日会見を行うようなサッカー選手もいないが。

 40歳を過ぎたころから恒例化した。贈られるプレゼントもケーキも年々ド派手になっていくが、カズ自身もこのイベントを楽しんでいる。今季は赤(えんじ)のスーツで姿を見せ「JリーグでMVPを取って以来、22年ぶりに赤いスーツを着た」と話し「赤いバルーンを用意してくれないと」と周囲を笑わせた。

 Jリーグ元年となった1993年、カズは初代MVP受賞。その式典では大きな赤い風船の中から、真っ赤なスーツで登場。華々しくスタートしたJリーグの象徴となった。繰り返しテレビなどでも放送されているので当時の姿を目にされた方も多いと思うが、タレントで元アイドルの田原俊彦の舞台衣装をわざわざレンタル。人々を驚かせることが好きなカズらしい演出だった。

 今回、おめでたい会見とはいえ、わざわざ赤スーツを選んだ理由について「前年が白いスーツだったから」とかわしたが、関係者によると、MVP受賞当時のエピソードを持ち出すためにしたたかな計算があったという。しかも、この日の会見に備えて数か月前から計画し、準備に入った。普段は、ほとんど着る機会のない赤いスーツも、何と55万円もの費用をかけて(おそらく海外で)仕立てたものだった。

 会見後、カズは「(誕生日会見の様子を)大きく扱ってくれよ。そうじゃないと元が取れないだろう」と笑顔だったが、選手として衰えない意欲や情熱はもちろん、いたずらっ子のような、ちゃめっ気も、全盛期と全く変わりないパフォーマンスだった。

(運動部デスク・三浦憲太郎)