【デスク発ウラ話】不思議だった某球団スタッフの“コロナ対策”

2020年04月13日 12時00分

 終息の兆しが見えてこない。新型コロナウイルスの感染拡大が止まらず、政府は7都府県に緊急事態宣言を発令した。プロ野球の今季開幕も白紙に戻され、今のところ明確な見通しすら立っていない。

 選手たちはとにかく大変だ。いつになるか分からないシーズン開幕に向け、準備を整えなければいけない。その辛苦は察するに余りある。そして何よりも感染リスクを避けながら、私たちとともに、かつて経験したことのないウイルスとの戦いにも臨んでいる。

 阪神から3選手の感染者が出たことで、もはやプロ野球も対岸の火事ではなくなった。各球団の現場も「うつさない、うつらない」を合言葉に徹底した対策を講じている。ほとんどの球団が「3密」を極力なくすため報道陣に取材自粛やオンラインによる会見のみの対応としているのも、その一環だ。

 ただ、球団によっては「おや?」と首をかしげたくなるような光景もみられた。今季開幕の延期が決まった3月下旬、某球団の練習取材に行ったときのこと。各球団が取材時に報道陣へのマスク着用を義務付けるようになってから、それなりに日数は経過していた。自分を含め報道陣は当然、全員がマスク姿だ。ところがその当日、報道陣と選手との導線を仕切る大事な役割を果たすはずの某球団スタッフの1人はなぜかマスクをつけていなかった。

 申し訳ないが、これには疑問を感じざるを得なかった。そのスタッフは感染に神経をとがらせている選手たちと明らかに近い距離で会話していただけでなく、マスク姿で来場した球界関係者とも話し込んで接していた。そして特定の選手が施設内を移動する際には、ほぼ密着に近い距離感で報道陣から“ガード”。周囲の多くから「大丈夫なのか」と心配の声が上がったのは言うまでもない。

 選手や監督、コーチ、裏方さんら直接的な形で現場に携わって、せわしなく動き回る人たちならば、練習時などを含め常にマスクを着用するわけにもいかない。さすがにこれは致し方ないと思う。しかし、前出のスタッフはどちらかといえばフロント寄りの立場にいる。常にマスクをつけ、チーム内の感染リスクを最小限に抑える努力を果たすべきではないだろうか。ましてや我々にマスク着用を訴えている側なのだから、なおさらである。

 一刻も早くコロナショックが終息し、今季開幕を願っているのは我々も同じ。このように外野で響き渡るコロナ関連の話題ではなく、早く球音が聞きたい。重くどんよりとしたコラムを執筆しなくてもいい日が来ることを、とにかく待ち望んでいる。

(運動部デスク・三島俊夫)