【デスク発ウラ話】“女ラモス”と呼ばれたなでしこ高倉監督の素顔

2019年06月10日 12時00分

 サッカーのフランス女子W杯が開幕。2大会ぶり2度目の優勝に臨むなでしこジャパンの高倉麻子監督(51)は、U—17代表監督とし2014年の同W杯を制覇、U—20代表監督して16年の同W杯で日本を3位に導いた。なでしこジャパンの監督としても18年アジアカップ優勝で2連覇を果たすなど、実績十分の名将だ。

 そんな高倉監督は現役時代、読売ベレーザ(現日テレ・ベレーザ)に所属。黄金期を迎えていたヴェルディ川崎(現J2東京V)女子チームの司令塔として活躍し、その華麗なプレースタイルから“女ラモス”とも呼ばれた。黄金期だった当時のV川崎はラモス瑠偉、カズこと三浦知良、武田修宏、北沢豪らスター選手が所属。ベレーザは同じクラブハウスを使用しており、高倉監督も男子選手と交流があった。特にラモスやビスマルクら、ブラジル出身の選手とは一緒に練習する機会もあり、ミニゲームなどでボールを追った。「駆け引きとか、相手が何を考えているのかなどを学びましたね」と、大きな刺激を受けたそうだ。

 当時、ヴェルディ担当で新人だった記者もクラブハウスで高倉監督の姿を良く見かけた。あまり取材する機会はなかったが、チーム関係者やヴェルディの選手に「どんな人なの?」と聞くと「日本女子サッカー界をけん引する第一人者」「テクニシャンで天才肌」「ストイックで何事にも厳しい」「ちょっと近寄り難い雰囲気」といった声が多かった。

 そんな中、担当記者の間で大きな話題だったのは、そのすてきな容姿だ。これから練習をするというのに当時の最先端と思われるファッションでクラブハウスに登場。まるで丸の内で働く洗練されたOLのよう。髪形も大流行した「ワンレン」や「ソバージュ」を取り入れていた。しかも通勤はバイク(たしかイタリア製のべスパ)。とにかくスタイリッシュでかっこいいという印象だ。

 16年秋、なでしこジャパンの監督に就任した高倉監督をインタビューする機会があった。そこで当時の様子を高倉監督に伝えると「そんなんだったかな〜」と大笑い。華麗なファッションについても「たまたまでしょう。いつもはもっとラフな格好だった」とかわされたが、担当記者の間で美貌が話題になっていたことには、まんざらでもなさそうだった。

 そのインタビューで印象的だったのは高倉監督が「江戸時代にはまっている」として池波正太郎の「剣客商売」を愛読しているということ。そして「昼間からそば屋で一杯」が息抜きと語っていた。まずはフランスW杯での成果に期待したい。

(運動部デスク・三浦憲太郎)