日本相撲協会の横綱審議委員会(横審)は25日、東京・両国国技館で定例会合を開き、大相撲初場所で日本出身力士として10年ぶりの優勝を果たした大関琴奨菊(31=佐渡ヶ嶽)を高く評価。初の綱取りに挑む春場所(3月13日初日、大阪府立体育会館)で2連覇した場合は横綱昇進に値するとの見解で一致した。とはいえ、連覇が必ずしも「絶対条件」ではないようで…。

 横審の守屋秀繁委員長(千葉大名誉教授)は14勝1敗で初制覇の琴奨菊がカド番を5度も経験していることを指摘した上で「連続優勝なら昇進を推薦する根拠にはなる。準優勝の場合は相撲内容で判断したい」と述べた。会合に同席した日本相撲協会の八角理事長(52=元横綱北勝海)は「内容で決める。今の時点で何勝ならなどとは申し上げられない」と話したという。

 横審の内規で横綱昇進の基準は「大関で2場所連続優勝、またはそれに準ずる成績」と定められている。平成以降は厳密に「2場所連続優勝」を条件とする時期が続いてきたが、2014年の鶴竜(30=井筒)から突如、基準が“緩和”。準優勝(14勝1敗)↓優勝(14勝1敗)で横綱昇進を果たしている。

 琴奨菊は10勝未満の成績が多く5度のカド番も経験。ここまで安定感を欠いているとの声も上がる。ただ、日馬富士(31=伊勢ヶ浜)や鶴竜も大関時代に8、9勝どまりの場所が多かった点では変わりはないのだ。横審の内規が「2場所連続優勝」である以上、琴奨菊は春場所でVなら横綱昇進は確実な状況。仮にV逸でも最強横綱の白鵬(30=宮城野)を倒した上で14勝以上の好成績なら、横審内でも綱取りが議論の対象になる可能性がある。

 和製力士による10年ぶりの優勝が達成される一方で、和製横綱の誕生は1998年の若乃花にまでさかのぼる。次の春場所は日本出身の横綱が18年ぶりに誕生するかが焦点になる。琴奨菊は初場所の勢いを持続できるかが大きなカギになりそうだ。