大相撲の熊ヶ谷親方(45=元十両金親、山村和行容疑者)の傷害容疑逮捕から一夜明けた3日、所属先の宮城野部屋はショックの余波に包まれた。秋場所(13日初日、東京・両国国技館)でV36を目指す横綱白鵬(30)は時津風部屋への出稽古で調整。稽古後は自ら「相撲以外の質問は受け付けないよ」とクギを刺し、ピリピリムードを漂わせた。
午後には師匠の宮城野親方(58=元幕内竹葉山)が国技館を訪れ、日本相撲協会の北の湖理事長(62=元横綱)に現状報告と謝罪を行った。この日は熊ヶ谷親方が自ら雇った運転手の男性に暴行したとされる一件で、金属バットのほかにも金づちで殴った疑いがあることが判明。改めて悪質な実態が浮き彫りになった。
一方で、今なお「謎」として残るのは「なぜ熊ヶ谷親方は個人的に運転手を雇えたのか?」という疑問だ。親方衆では最も階級が低く、年に受け取る給与は約1000万円。一般のサラリーマンと比べれば高収入とはいえ、わざわざ身銭を切って運転手を雇えるほどの金額とは言いがたい。運転手に支払うべき給料の一部を「罰金」と称して徴収していた前例(本紙昨報)があるにせよ、“カネ回り”が良すぎる印象は否めない。
そのカラクリについて、事情に詳しい関係者は「親方は後援者を引っ張ってくることだけにはたけていた。すごく腰が低くて、お礼の電話とかもまめに入れていた。だから後援者の評判は悪くなかった」。持ち前の“一芸”で資金援助を得ていたとすれば、身の丈を超えた生活ぶりにも納得がいく。さらに、同関係者は「その反動で、運転手がストレスのはけ口になっていたのでは」とも。
自分より立場が強い者にはごまをすり、弱い者は徹底的にいびり倒す…。被害者は不幸としか言いようがない。
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