大相撲11月場所(11月8日初日、東京・両国国技館)は、観客の上限を約5000人に引き上げて開催することになった。7月場所と9月の秋場所は4人用マス席を1人で使用していたが、今回は2人で使用するなど入場制限を緩和。日本相撲協会は新型コロナ感染防止を強化すべく、プラカードでの巡回や声掛けなどでこれまで以上にマスク着用を徹底させるという。

 とはいえ、気になる材料は多い。7月場所に比べて9月場所は観客から歓声が上がるシーンが目立ち始めた。プロ野球やJリーグでも同様の光景が見られるが、完全に屋内開催の相撲は大丈夫なのか。感染症に詳しい医療ガバナンス研究所理事長で内科医の上昌広氏は「マスクを着用したり、しゃべらないことで感染はコントロールできる。あとはそれを実行できるかどうか」とした上で「日本相撲協会はある意味、コロナ対策をリードしましたからね。そういうところをどうするのか。しゃべる、しゃべらないみたいなところは協会ならできるかもしれませんね」と期待する。

 一方で、上氏は都内で行われた集団検査の結果をもとに「無症状でも約1%は陽性者が含まれる」との可能性を指摘。続けて「(観客を)5000人入れて約50人が感染者だとすると、その方々がうつさないような対応が求められますね。集団感染が発生すると興行は一気にできなくなりますし、力士はともかく観客から(感染者が)出ると目も当てられません」と注意点も挙げた。

「冬場になりますし、北半球ではコロナがものすごい勢いで(感染が)拡大しているので、日本でも拡大する可能性は高い」(上氏)。協会は客席と別に飲食スペースを確保するなど準備を進めているが、果たして…。