ロシア政府が、スポーツ界で広がる制裁により想像以上の打撃を受けていると認めた。

 国際オリンピック委員会(IOC)を始め、多くのスポーツ団体でロシア勢を排除する動きが広がっている。

 こうした事態を受け、プーチン大統領の右腕とされるラブロフ外相が口を開いた。ロシアメディア「スポーツ」などによると「ロシアは制裁の準備ができていた。しかしモスクワ(政府)は、アスリート、ジャーナリスト、文化部門の代表者に対して制裁が科されることは想定していなかった」と吐露。スポーツ界の制裁はロシア政府は予想しておらず、プーチン政権に大きなダメージを与えていると認めた。

 また、制裁を受けることになったロシアの選手たちも声を上げた。

 ロシアアスリート連合(RCA)は緊急声明を発表。「われわれの目の前では、政治的要求や外的影響のために、われわれが常に誇りを持って参加してきたオリンピックファミリーに悲劇的な破壊が起こっている。われわれは、ロシアとベラルーシのアスリートに対する〝スポーツの虐殺〟に断固として反対する」と強く主張した。

 そして「われわれは、すべての責任ある関係者および組織に訴える。決定を再検討してください! 歴史的な観点から、彼らオリンピックコミュニティーにとって悲惨なものになる」と制裁の撤回を訴えた。

 スポーツ界による大規模な制裁で、ロシアの暴走を食い止める効果が出ているようだ。