中日から育成ドラフト1位で指名された松田亘哲(ひろあき)投手(22=名大)が11日に名古屋市内の中華料理店「ピカイチ」で入団交渉を行い、支度金200万円、年俸300万円で仮契約を結んだ。

「地元のファンにも愛される選手になってほしい」との球団の提案から、竜党が集う“聖地”としても知られる同店で行われた。中日の歴代の監督や選手らのサイン色紙などが所狭しと飾ってあり「初めて来たけど、いろんな方のサインが壁一面にあるのですごいですね。びっくりした」と目を輝かせた。

 とにかく謙虚すぎる性格だ。名門国立大である名大初のプロ野球選手とあってテレビカメラ8台、50人以上の報道陣が殺到したが「あまり目立ちたくない。あまりちやほやされるのが得意でないので、僕なんかのためにすいません」と恐縮するばかり。

 目標についても「まだプロのレベルも経験していないので何も言えない。何年で支配下になるとかも言えない。目標といってもポーンと言うだけというのはあまり好きじゃない。夢はでっかくあった方がいいけど、それも一つずつのステップなので言わないし、考えない」と慎重に話した。

 そんな松田のトーンが変わった話題となったのは…。熱烈な日向坂46ファンで推しメンは渡邉美穂だという。これまで握手会には「結構、行ってます」と10回以上にはなるとか。プロで活躍して渡辺と対面する願望には「僕はただの一ファン。悪い言い方をすれば、そういう職権乱用とかはあまりしたくないので。機会があれば、会いたいですけど、それは自分から言うことではないかなと思う」とは言いつつも「それでも機会があれば、僕は行きます! 頑張りたいなと思う!」とモチベーションにしている。

 高校時代はバレー部で大学から硬式野球を始めた異色の左腕。殊勝すぎるが、日向坂46・渡邉の推しメンパワーでまずは支配下登録を勝ち取りたいところだ。